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平成29年度国際交流事務研修生 研修生だよりNO.3

更新日:2019年2月1日

ページ番号:28750048

平成29年度国際交流事務研修生として8月28日から12月22日まで、韓永哲(かんえいてつ)さんが中国・紹興市から西宮市へ派遣され、市役所や西宮市国際交流協会で西宮市の行政や国際交流、日本文化や日本語について研修を受けています。11月の研修やイベントに取り組まれるなかで感じた感想を書いていただきました。

研修生だよりNO.3

平成29年度韓研修生 地球っ子クラブ

平成29年度韓研修生 名塩和紙学習館


 11月に入り、気温もだんだん下がり、連日、「今年の一番の冷え込み」でした。布団から出たくない時期になりました。今月は元気印のラジオ番組に出演したり、各部署を回って勉強させていただきました。

 施設操作課では西宮市のごみ焼却施設を見学させていただきました。西宮市の場合、ごみの収集業務の一部を外部の業者に委託しているそうです。アウトソーシングも日本の各地方自治体でも広がっているようです。嫌なにおいが漏れないようにエアカーテンをつけたり、ドアを必要な時期にだけ開けたりして様々な工夫が施されています。焼却炉施設で焼却の熱でタービンを回して発電し、焼却所の電力を賄い、余った電気を電力会社に販売しているそうです。ごみを焼却する際、発生した排気ガスはいくつかの工程を経て有害物質を取り除いて、結果的に国の基準を下回る形で出す仕組みになっています。焼却灰は固めて埋立地に運ぶか、セメント工場に送りセメントに加工してもらうことで、なるべく環境への負荷の低減を計っています。中国でも、以前はごみの埋め立てが主流だったのですが、最近になり埋立地の確保が難しくなり、焼却炉を作ってごみを焼却するのが全国的に広がりました。しかし、地域住民の反対に遭うことがよくあります。やはり、ごみ焼却施設に対する不信感が根強いようです。しかし、日本のように排気ガスの浄化設備を導入し、有害物質を出さないように工夫し、検査を厳格にし、きちんと地域住民に説明すれば工場の建設がスムーズに運ぶのではないかと思います。

 NIA地球っ子クラブで日本の小学生たちに中国について紹介させていただきました。中国の面積や人口、中国の小学生の学校生活の状況をクイズで出して小学生に答えてもらうというものでした。参加した生徒さんたちは非常に積極的でクイズに挑戦しました。生徒さんたちとの交流もできて大変楽しかったです。生徒さんたちもこのような交流を通じて世界各国への理解を深めたのではないかと思います。中国の小学校では外国人を招いて世界各国の文化を紹介する試みはまだ少ないようです。中国でもこのような取り組みが広がればいいなと思いました。

 環境エネルギー推進課では市役所の各部門の環境保全活動や啓発活動等の取り組みについて外部の識者による審査会議を見学させていただきました。外部の識者からの視点を取り入れることによって、事業の健全性や合理性を評価し、問題点を見つけ、改善点を探るという点では大変いい取り組みだと思います。第三者による評価は組織運営の透明性を高め、チェック機能が入ることでガバナンスの面でもプラスになるのではないかと思います。中国で第三者機関が政府各部門を評価することはまだなく、公正、公平、公開のスローガンを掲げる政府として、これから日本のこういった仕組みや制度を積極的に導入すべきだと思います。

 また、名塩和紙学習館を訪れ、名塩和紙作りを体験しました。名塩和紙は江戸時代に始まり、独特の製法により丈夫な和紙が作れることから藩札として使われたそうです。名塩和紙の製造工程自体が非常に手間がかかり、需要も年々下がり、今現在生産しているものは二軒しかないという状況です。したがって、西宮市では伝統である名塩和紙を守るという意味で名塩和紙学習館を設立し、名塩和紙の製法の保全に努めているそうです。中国でも伝統産業や伝統手芸などの保全が急務となっています。後継者の問題など様々な課題を抱えていて伝統の継承は難しく、多くの伝統産業や伝統手芸などが消えました。今回の見学を通じて伝統を守る大変さをしみじみと感じました。伝統を支えるには市民の方々の協力が大変重要であることが分かるようになりました。

 そのほか、大学交流祭キャンドルナイトコンサートに参加させていただきました。このコンサートは主に西宮市の九つの大学の大学生がステージに立って歌や曲を披露するものでした。朝からステージの設置作業に取り組み、蝋燭や蝋燭を入れるビンなどを降ろして並べ、ビンの中に水と蝋燭を入れました。午後四時になるとみんな一斉に蝋燭に火をつけ、周りは一瞬幻想的な風景に変わりました。通る人たちも立ち止まり、写真を撮る方々もだんだん増えました。コンサートが始まるとステージの周りに人が集まってきました。市民の方々も美しい夜景とコンサートを十分楽しんでいただいたのではないかと思います。

 平成29年度国際交流事務研修生 韓永哲

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