腎機能
更新日:2023年3月31日
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「沈黙の臓器」といわれる腎臓の数値に気を付けて生活習慣病予防!
目次
腎臓は、体内の水分量やイオンバランスを調節したり、血圧や血液をつくるホルモンの産生や調節、血液をろ過して体内の老廃物を尿で排出するなどの働きを持ちます。以下のような生活習慣の乱れにより腎機能の低下が進行します。
腎機能低下の初期は、生活習慣病と同様に無症状で進行します。
加齢により腎機能は徐々に低下していきますが、生活習慣が乱れている人は、高血圧、糖代謝異常、脂質異常などの生活習慣病になりやすく腎機能の低下がより進行します。また、腎機能低下が慢性化するとたんぱく尿がでるCKD(慢性腎臓病)になります。CKD(慢性腎臓病)と生活習慣病は、互いに悪影響を及ぼし脳卒中、心疾患などの合併症を進行させ、透析治療が必要になることがあります。
西宮市国民健康保険課では、特定健康診査を委託医療機関で受診された人のうち、腎機能低下の危険がある人を対象に「慢性腎臓病(CKD)予防連携事業」を実施しています。
日本人のCKD(慢性腎臓病)の患者数は約1,330万人と推計されています。成人約8人に1人は、CKD(慢性腎臓病)ということになります。人工透析患者は、国内に約33万9千人おり、年間約4万人の方が新たに人工透析を開始されています。(2018年度)
日本の人工透析の有病率(国民に対してどのくらい透析患者がいるかの割合)は、台湾についで世界で2位となっており、国民372.1人に対して、1人が人工透析患者となります。
人工透析は、腎臓を治療しているわけではないため、生涯にわたって続けていく必要があります。血液透析の場合、1日約4時間の治療を週3回必要とします。また、人工透析を続けることで、合併症が起こることもあります。人工透析が必要となる前に、CKD(慢性腎臓病)を予防しましょう。
≪参照≫
日本腎臓学会「エビデンスに基づくCKD診療ガイドライン2018」
日本透析医学会「わが国の慢性透析療法の現況(2018年12月31日現在)」
腎機能は、一度悪くなると回復しにくく、ある程度進行すると急激に病状が悪くなります。
そうならないためにも尿中のたんぱくと血液検査でわかるeGFRで腎臓の機能を調べてみましょう。
「腎機能」以外の生活習慣病や改善方法について詳しくは、「生活習慣病予防」をご覧ください。