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令和7年度国際交流事務研修生だより2

更新日:2025年10月28日

ページ番号:45025091

 令和7年度国際交流事務研修生として8月25日から12月19日まで、鐘一沁(しょういっしん)さんが中国・紹興市から西宮市へ派遣され、市役所や西宮市国際交流協会で西宮市の行政や国際交流、日本文化や日本語について研修を受けておられます。研修生だより第2回は、さまざまなイベントがあった10月上旬の体験について振り返っていただきました。

研修生だよりNo.2

 10月に入り、さわやかな秋晴れの日が続く中、日ごとに秋の深まりを感じるようになりました。
 今年の「中国語入門会話教室」は9月22日に始まりました。これまで中国人学生に日本語を教えてきましたが、中国語を教えるのは初めてだったので、最初はとても緊張していました。幸い、学習者の皆さんが大変勉強熱心で、自分も次第に緊張がほぐれ、中国語をもっともっと伝えたいという気持ちが湧いてきました。中には難しい発音を何度も練習して、授業後に質問に来てくれる方もいて、その熱心さに胸を打たれました。授業を通して、教える側の私も多くの刺激を受け、中国語を教えることの楽しさとやりがいを改めて感じています。
 10月上旬までは、環境企画課をはじめ、さまざまな部署で多岐にわたる業務を体験し、「西宮酒ぐらルネサンスと食フェア」など多くのイベントにも参加しました。特に、10月8日から15日にかけて開催された「紹興ウィーク」では、会場の設営や映画上映会の案内係を担当し、さらに紹興市を紹介する特別講座では講師を務めさせていただきました。
 10月4日にスタッフとして参加させていただいた「西宮酒ぐらルネサンスと食フェア」では、日本酒がずらりと並ぶ中、交流チームの同僚たちとともに、西宮市と紹興市の友好都市提携40周年を記念して、「紹興酒有料試飲」のブースを運営しました。
 また西宮市と紹興市の友好交流に関するパネルを展示し、試飲開始時間から呼び込みをしました。紹興酒のことは知っていても、「紹興市」という都市の存在をご存じない方が多く、少し驚きました。呼び込みの合間には、紹興酒の種類や醸造方法を説明したり、紹興市の地理的環境や観光スポットなどもご紹介したりしました。お客様は紹興酒を味わいながら熱心に耳を傾けてくださり、とてもありがたく感じました。
 10月7日には、こども未来センターの「あすなろ みらい」で子どもたちと一緒に、「中国の春節」をテーマに交流させていただきました。春節の風習をいくつか紹介し、その場で実際に切り絵の実演も行いました。参加された皆さんの反応もとても良く、私自身も大変楽しい時間を過ごすことができました。講演後には多くの子供たちが声をかけてくださり、中には「中国の人もウルトラマンを見ますか?」と尋ねてくれたお子さんもいました。その流れで一緒に「ウルトラマンタロウ」の歌を歌い、大いに盛り上がりました。また、中国のアニメ『有獣焉』が大好きだという子もいて、その作品についてたくさんお話しすることができました。参加してくれた子供たちはみんな本当に天使のように可愛らしく、大いに癒されました。
 10月8日には、環境企画課の研修で「ミニミニ水族館」を訪問し、その後、中央図書館で環境保護をテーマにしたポスター展を見学しました。ミニミニ水族館では、西宮市内の川に生息する魚やカニなどを間近に見ることができ、「環境学習都市宣言」を掲げる西宮市が取り組む環境保護への姿勢がよく伝わってきました。特に驚いたのは、この水族館自体が、かつてのフードゾーンを改装して作られた“リユース”の好例であることです。さらに印象的だったのは、一般市民、特に子どもたちの環境への関心を高めるため、行政と事業者が連携して「環境カード」を作成し、環境関連イベントに参加するごとにスタンプがもらえるという仕組みでした。こうした取り組みには大変感銘を受け、環境教育の実践例として強く印象に残りました。
 10月9日には、「紹興ウィーク」の一環として、フレンテ5階で中国映画『小さな麦の花』を放映しました。本作はとても素朴でありながら、心に深く響く感動的な作品でした。午前・午後あわせておよそ300名の方々にご来場いただき、「とても良い映画でした」「感動しました」と声をかけてくださる方も多く、この映画が観客の心にしっかり届いたことを実感し、大変嬉しく思いました。このように、中国の優れた映画作品を日本の皆さまにも観ていただけたことを、心から嬉しく思っております。
 10月10日には、「友好都市を知ろう~特別講座」と「中国語でエンジョイ」を開講しました。今年の特別講座のテーマは「紹興の酒と青磁」で、紹興の自然環境(いわゆる“水土”)が育んだ「紹興酒」と「越窯青磁」について紹介しました。講座では、紹興酒の種類や醸造方法、ブレンド技術などを詳しく解説し、酒器・茶器として用いられてきた「越窯青磁」との関連にも触れました。さらに、「越窯青磁」の歴史や伝説、そして特徴的な色合いについてもお話ししました。続いて行った「中国語でエンジョイ」のテーマは「歌でわかる中国語の諸相」でした。中国語の歌を聴きながら、中国語が多くの少数民族の言語や地方方言の影響を受け、融合して発展してきたことをご紹介しました。最後には、中国で広く親しまれている学堂唱歌『送別』を取り上げ、参加者の皆さんと一緒に歌いました。イベント終了後も多くの受講者の方々が声をかけてくださり、とても嬉しく思いました。
 10月の上旬は、さまざまな研修活動やイベントに参加することを通して、西宮市の方針や日本の文化についての理解を一層深めることができました。西宮市の皆さまの温かいご支援と、地域社会に根ざした活動の大切さを改めて感じました。さまざまな部署の業務やイベントに参加する中で、日本の行政運営や市民協働の在り方について多くを学ぶことができました。また、文化交流の現場では、人と人とのつながりが異文化理解の第一歩であることを実感しました。
 これからも日中両国の文化や人々の交流をより広い視野で捉えられるよう努めてまいります。

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西宮市池田町11-1 フレンテ西宮4階

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