【甲山】仁川ピクニックセンター

　甲山周辺に広がる仁川ピクニックセンター。ここはかつてマツタケ山でしたが、昭和前半に2度の火事に見舞われました。それがきっかけで人が踏み入りやすくなったため、転じてピクニック場として人々が訪れるようになりました。
　甲山に続く遊歩道にはたくさんの人が行き来しています。

　ピクニックセンター内の広川原です。大人から子どもまでさまざまな人が、ボール遊びなどの遊びに興じています。

　広川原に設置された仮橋です。この広川原は季節によって流れる水量が変化するため、水が多くなったときはこうして仮橋が設置されていました。

　キャンプをしています。いくつもテントが張られ、中央にはキャンプファイヤー用の木組みが置かれています。夜になれば火が灯され、自然の中の一時を楽しむのでしょう。

　甲山北側にある五ヶ池です。水上に出てボートを漕ぐ人々や、貸しボート屋に多くの人が順番待ちをしています。この場所の人気の高さがうかがえます。

　仁川渓谷の堰堤です。柵もなく堰堤のすぐそばまで近づいて、下をのぞくことができました。この場所はキャニオニングを楽しむために今も人々が訪れます。

　甲山の頂上に登ってピクニックセンターを振り返ってみると、広川原や遊歩道を一望することができました。現在では、ピクニックセンターは閉鎖され、植林により山に木々が戻っているため、山頂から写真のような景色を見ることはできません。しかし、西宮の景色は甲山森林公園の展望台や神呪寺から一望することができます。

『75年のあゆみ』(阪急電鉄株式会社／昭和57年10月19日）

『神戸新聞』（昭和56年11月6日／平成28年6月7日）