石井市長の"てくて句歳時記"
更新日:2025年7月10日
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てくて句歳時記
令和7年7月
小高い砂州から名付けられたといわれる高須町には、西日本最大級の団地である武庫川団地が広がります。かつてこの辺りには、鳴尾速歩競馬場や鳴尾ゴルフ場がありました。その後、川西航空機などの工場が立地し、工場へ従業員や資材を運ぶために阪神武庫川線が昭和18年に開通しました。
戦後も、多くの工場が稼働していたものの、ばい煙や粉じんなどの公害もあり、工業地区から住宅地として土地利用を転換することとなります。こうしてできた武庫川団地は、昭和54年に入居が始まり、59年には阪神武庫川線が延伸、武庫川団地前駅が開設されました。
この頃、武庫川団地の多くの住民を乗せて走ったのは、鮮やかな赤の帯が印象的な赤胴車です。この愛称は、当時の人気漫画「赤胴鈴之助」にちなんでいるそうです。赤胴車は、令和2年6月に引退(※)しましたが、武庫川線で最後まで活躍した縁で、当時の運行車両は、武庫川団地の広場で保存されており、地域のコミュニティ拠点となっています。
夏の夕焼けを受けた赤胴車は、素敵な景観が一層際立つようにも思えます。皆さんも是非一度、訪れてみてください。
(※)赤胴車のデザインは、5月から、 急行用8000系車両に採用され ることとなり、順次運行しています
≪写真≫武庫川団地に保存されている赤胴車
バックナンバー
- 令和7年6月(白龍や 武庫大橋に 雲の峰)
- 令和7年5月(足裏に 泥がにゅるりと 初田植え)
- 令和7年4月(見据えしは 次の百年 宮の春)
- 令和7年3月(人々の のぞみはこびて 桜舞う)
- 令和7年2月(甑岩 鎮座の杜の 藪椿)
- 令和6年12月(ふゆあかり 三十年を 支え合い)
- 令和6年11月(市をつなぐ 橋上駅や 天高し)
- 令和6年10月(行列は 万葉衣装 秋まつり)
- 令和6年9月(睡蓮や 甲陽園の 大池に)
- 令和6年8月(歓声や 山ふところの 水遊び)
- 令和6年7月(鳴尾なる 一本松へ 南風)
- 令和6年6月(花卯木 かむさるように 百間樋)
- 令和6年5月(青蛙 はぐくみ継ぎて 学び舎に)
- 令和6年4月(晴れ渡る 廣田の山に つつじ咲く)
- 令和6年3月(若鮎や 生瀬トンネル 開通す)
- 令和6年2月(雪解風 きづなつむぎて 復興へ)
- 令和5年12月(北おろし まちと人とを 育みて)
- 令和5年11月(朝焼けの 沖からきたる 百合鴎)
- 令和5年10月(天平の 空からきたか 鬼やんま)
- 令和5年9月(学文の 坂本ですが 鳥渡る)
- 令和5年8月(いにしへの あの夏空を 忘れまじ )
- 令和5年7月(夏空に 塔屋の威風 六角堂 )
- 令和5年6月(北山の 花木喜ぶ 梅雨の空)
- 令和5年5月(一望の いちご畑や 鳴尾村)
- 令和5年4月(浜大根 咲いて鳥待つ 人を待つ)
- 令和5年3月(先人の 思いをつなぐ 桜かな)
- 令和5年2月(鳥も木も 頬を緩める 梅の花)
- 令和4年12月(落葉掃き 我がまち思う 宮っ子ら)
- 令和4年11月(時超えて 町を見守る 紅葉山)
- 令和4年10月(芸術の 秋を市民と 半世紀)
- 令和4年9月(学び舎に 子等の育てし 稲香る)
- 令和4年8月(ひたむきに 白球を追う 夏の空)
- 令和4年7月(海猫と 永遠の少年 帰還せり)
- 令和4年6月(思ひのせ 蘭学のみち 蛍舞ふ)
※西宮市政ニュース令和4年6月からおおむね月1回掲載
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