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 市長所信表明

更新日:2018年6月18日

ページ番号:59469022


平成30年6月18日 石井市長所信表明

目次

はじめに

 この度、第14代西宮市長に就任し、ここに所信を表明する機会を得られましたこと、誠に光栄に存じます。
 今回は、選挙の投開票当日に即日市長に就任という異例のスタートでありましたが、多くの市民の皆様や職員の支えもあり、まずは船出をすることができたと思っています。そして、本日、議場において、市民の代表である議員の皆様と初めて議論をさせていただく時を迎え、気持ちが引き締まる思いであります。共に西宮市の未来を思う立場として、議員の皆様には格別のご指導、ご鞭撻をお願いするところであります。
 

 さて、この度の市長選挙における投票率は、37.52%と、前回より1.11ポイント上回りはしたものの、3割台にとどまりました。私を含めて6名もの候補者が出たこともあり、石井としろうと書いた人よりも、私以外の名前を書いた人の方が多く、さらに、そもそも投票に行かなかった人の方が多い中で、私が市長としての任に当たることとなりました。そうしたことを踏まえ、私が意識すべきことは、私は、私に投票した人だけの代表ではなく、ましてや投票に行った人だけの代表でもなく、投票に行かなかった人に加え、18歳未満の市民など投票権のない人も含めた、西宮に暮らす全ての市民の代表として、その舵取りをしていかねばならないということであります。
 同時に、私は次のことを意識して市政運営にあたっていきたいと思います。それは、組織化されにくい個人の声に耳を傾ける、ということです。例えば、子育て中の保護者は、こどもの成長時期に応じて、課題と考えるものが移り変わってまいります。こどもが乳児のとき、就学前の幼児のとき、小学校に通っているとき、それぞれの時期に感じること、声をあげることがあっても、その時期が過ぎれば、新たな課題に向き合うことになります。このため、ある課題に関しての当事者である個人は次々と入れ替わることとなり、結果として組織化されにくく、個人として課題に向き合っている方も多いと考えています。もちろん、様々な組織からいただく声は、その分野ではプロフェッショナルの声であり、とても重要であることは言うまでもありませんが、一方で、なかなか汲み取りにくい個人の声にも耳を澄まし、そういった方の思いに寄り添う市政運営を行ってまいりたいと思います。
 

 次に、議会と行政、そして市民との関係性について、私の思いを申し上げます。私は今、こうして市長に就任いたしましたので、いわゆる「行政」の一員であり、そのトップにあります。ただ、私は選挙で選ばれたということ、そして議員も経験してきたということから、そもそものDNAは議員に近いのではないかと思っています。
 議会と行政、そして市民との三者の関係性については、例えて言うならば「じゃんけん」の関係にあると考えています。グーはチョキに勝ち、チョキはパーに勝ち、パーはグーに勝つ、この関係です。市民は議員を選挙で選びます。よって、市民は議員に対して強い立場です。議員は議会において、行政をチェックし、議案や予算案を審議・議決します。よって、議会は行政に対して強い立場です。行政は、市民から税金等を徴収し、条例等により人々の行動を規制することができます。よって、ここは表現が難しいですが、敢えて言えば、行政は市民に対して強い影響力を有していると言えるでしょう。ある意味、この「じゃんけん」のようなバランスの上に、民主主義が成り立っていると言えるのではないでしょうか。
 さらに言えば、議員の皆様は、まさに市民の代表でもあります。行政としても、市民の声を様々な形でお聞きする仕組みがありますが、やはり行政は役所内部の論理によって動いていく性(さが)があります。社会的に望ましいことであっても、法律、条例や予算の制約を考えざるを得ない宿命にあります。一方で、そうした制約はさておき、対応しなくてはいけない課題は、次々と出てくるわけです。行政の論理では大きな存在感となる部局の壁は、一般の市民にとっては関係のないことであり、市議会の皆様には、そうした市民感覚を、プロフェッショナルとして行政にぶつけていただくことを、期待したいと思っています。
 そして、これまでもそうであったと思いますが、これからも議員の皆様におかれましては、市政に対して積極的なご提案やご意見をいただきたいと思います。かくいう私は、ここにたどり着くまでの間、西宮市政の課題を詳しく知る立場にありませんでした。そのため、幾度となく市議会のインターネット中継やそのアーカイブを見て、多くのことを学ばせていただきました。報道を通じて見聞きする市議会の姿は、ニュース性のある話題にばかり偏っていますが、実際の市議会においては、その多くが建設的な提案であると思って見てまいりました。議会におかれましては、行政をチェックするという役割もありましょうが、私としましては、皆様との議論を通じて、よりよい施策を講じていけるようにしていきたいと考えております。
 

 さて、今回の市長選挙において、私は「OPEN! 西宮」というキャッチフレーズを掲げ、市民の声を積極的に集め、その解決策を政策として提起しました。これには、次のような思いがあります。
 今回の市長選挙も、結果として3割台の投票率にとどまってしまったように、昨今、市政の選挙に限らず、あらゆる選挙において投票率が下がっていく傾向にあります。では、投票に行かない人は日々の生活に満足しているか、何も不満がないのかと問われれば、いやそんなことはない、言いたいことはある、そう答える人がほとんどでありましょう。一方で、何か不満や提案があったとしても、投票には行かない。このことを紐解いてみると、「誰かを選ぶ民主主義」に興味を持てなくても、「何か改善したいという思い」がないわけではないということ、と私は考えました。そこで、なかなか声をあげる機会のない人の声こそ拾い上げて、そして政策として取り上げよう、そう考えて活動を進めてまいりました。
 そうしてまとめたのが、今回の市長選挙に際して示した政策であり、この政策実現に向けてしっかりと歩む、これが基本的なスタンスであることは言うまでもありません。この一期4年の間に、今回お示しした政策がどれだけ進捗したか、この評価をしかるべき時に、しかるべき形で行っていくことになろうと思います。一部の自治体においては、こうした公約の評価を、第三者機関に委ねるような例も見られるところですので、今後、そうした事例も参考にしながら、評価のあり方についても検討を行いたいと思います。 

 
 続きまして、選挙の公約に関して、一言、私の認識を申し上げます。公約に掲げた政策においては、記載した一言一句を「契約」としてお示ししたのではなく、「誓約」や「誓い」という意図で書いたつもりです。一例を挙げてみます。
 私は、「自転車や歩行者が安全なまち」という政策を公約に掲げました。そこには、例示としてルールの徹底や自転車レーンの導入などをあわせて記載しました。今後、必要な箇所には自転車レーンの導入も進めていきたいと思ってはいますが、自転車レーンの導入そのものが、私の政策ではありません。実際にはレーンを導入せずに、何らかのマークを道路面に標示することなどもあり得ると思います。要は、「自転車や歩行者が安全なまち」をつくるという「誓約」、これが私が掲げた政策の基本的な考え方です。もちろん、それぞれの公約の記載内容について、こうしたニュアンスがしっかり伝わっていない可能性はあると思います。そうしたご指摘、ご批判も当然に想定されるわけですが、そうしたお声に対しても、しっかりと向き合い、可能な限り説明をさせていただくことで、ご信託に応えたいと思っています。
 政策課題は今回示したものだけに留まるはずはありません。市民の皆様から様々な形で提起していただき、私が選挙の際に示した課題以外にも、向き合っていきたいと思います。
 私は、市民の皆様から政策課題をお聞きし、公約として、三つの政策の柱にまとめました。そしてこの二か月間、市長として任に当たり、今の西宮市政における課題に向き合ってまいりました。それらをあわせ、これから進める市政運営の考え方や主な取組の方向性について、述べさせていただきます。

1 行政の信頼性向上に向けた「市役所改革」

 まず、一つめが、市役所改革です。私は、選挙において、「仕組みを変えて、OPENな市役所へ」と訴えてきました。決して市役所が閉ざされた空間だとは思っておりませんが、市民にとってどれだけ近い存在だろうか、市役所はどれだけ市民に向き合っているだろうか、そう考えると、まだまだできることがたくさんあると考えています。
 1人の市長、40人の議員、3800人の職員だけでなく、49万市民の英知を広く集めることができるような仕組みを、様々な形で導入してまいりたいと思います。
 

 この改革の意思を示すため、まず最初に、私の任期にかかる市長退職金を廃止するとともに、一定割合の給与をカットする条例案を提案させていただきます。
 市長は、現場の課題や市民の声にできる限り向き合うべきであると考えています。私は、就任直後から、保育所、留守家庭児童育成センターのほか老朽化した市立中央病院や西宮市卸売市場などへの訪問を実施しています。これからも積極的に現場に出向くほか、可能な限り地域等の行事に出席し、市民との対話にも取り組んでまいります。 
 また、市民の声が届きやすいよう、手紙や電子メールに加え、若い世代の市民からも投稿しやすいSNSなども活用していきたいと思っています。寄せられたご意見は、個人情報等を除いてホームページに原則公開するほか、将来的にはビッグデータとして分析・活用し、市民から多く寄せられるご意見や疑問の解消に役立てる仕組みへ発展させたいと考えています。 
 地域の課題等については、市役所の複数の部署に関わることから、どの部署に相談すればよいのか、市民からは分かりにくいものも多数あります。また、支所機能についての拡充を求める声も聴いてまいりました。そのため、市民の目線に立って、市民の皆様が取り組む地域課題の解決を支援していくような、より市民に寄り添う市役所にしていきたいと考えています。

 
 さて、私の政治信条としている言葉は、「The essence of the government is to subsidize the market failure.」です。つまり、「経済に出来ないことをすることこそが、行政の役割である。」ということです。これは、私がアメリカの大学院に留学した際、最初に渡された教科書の冒頭に書いてある言葉でした。お店で売っているようなものを市役所が作る必要はありません。民間の事業者で経営できるものを、市役所が経営する必要はありません。市民の税金をお預かりし、支出するにあたっては、公共として果たすべき役割が何なのか、公の責任をしっかりと認識しながら、そこを見極める必要があります。その文脈で言えば、今の市役所が担う業務において、限られた資源を最大限に活かすため、民にできることは民に委ねるという方針を掲げ、慎重かつ迅速に検討すべきと考えます。
 こうした改革を進める上で、議会のチェック機能に加えて私が必要と考えるのが、外部の視点の活用です。私自身が、外部からこの市役所に入った立場であるからこそ思うのですが、市役所内の仕事に取り組む姿勢は、私の見る限り悪いものではないものの、現在は、どちらかと言えば内向きで、外部の視点が効果的に入ってきているようには見えません。全国には、1700余の自治体がありますが、その中では財政改革、入札改革、人事制度改革などの行政経営の改革に、様々な形で奮闘してきた事例があります。他の自治体において進められてきた様々な改革を外部の視点もお借りして検証し、わが市に必要なものは積極的に取り入れていくことで、市役所の改革を進めたいと思います。
 まず、市が行っている事務事業について、これまで市が実施してきた行政評価に外部の視点を加えることにより、事業内容や費用対効果などの検証を進め、施策の目的を達成するための効果的な改善につなげていきたいと考えています。なお、現在、市では内部統制の取組の検討も進めており、これは行政経営の改革にも関連する重要な取組であると考えております。
 そのうえで、私が積極的に取り入れていきたいのが、ICT、つまり情報通信技術です。最先端の技術を活用して、より効率的な行政経営と、より質の高い行政サービスの実現を目指してまいりたいと思います。

2 こども子育ての応援とこどもや大人の学びの支援

 政策の柱の二つめは、こども子育ての応援と、こどもや大人の学びの支援です。
 核家族化が進み、近所に頼れる親類や友人がそう多くない時代において、社会全体で子育てや教育を支える仕組みを作りたいと考えています。組織化されにくい個人の声にも耳を傾け、次世代を担うこどもたちの成長を支えてまいります。
また、復職・転職を応援する社会人教育や、スポーツ環境の充実、環境学習のさらなる推進なども取り組みたいと考えています。
 このような取組を通じて、文教住宅都市宣言にふさわしい、教育のまちを目指します。

 
 まず始めに、待機児童ゼロを目指す政策は、最重要施策の一つと考えています。保護者の切実な要望に応えるため、これまでの施策で不十分な点を、さらに拡充してまいります。
 現在、平成28年度から30年度の3年間で、1,500人分の保育所入所枠の拡大に取り組んでいます。しかし、待機児童数は平成30年4月には過去最多の413人となりました。女性活躍社会と言いながら、その環境整備ができていないことを、深刻に受け止めています。今年度内に開園するものを含め平成31年4月には950人の定員増を図る予定ですが、国が進める幼児教育・保育の無償化による影響を踏まえながら、引き続き待機児童の解消に向けた取組を積極的に推進します。
 留守家庭児童育成センターについても待機児童対策が喫緊の課題となっています。今後さらなるニーズの増大が見込まれることから、総合的な放課後施策について検討を進めてまいります。
 また、移動児童館の拡充などを通じて、子育て世帯に寄り添う行政を目指すほか、乳幼児等医療費助成制度の所得制限の見直しについても検討していきます。
 こども食堂は、現在、全国の多くの地域で取組が始まっており、本市でも、いくつかの民間団体等が自主的に実施されています。私は、この取組を、こどもの居場所として、さらには地域コミュニティの醸成などのために、市内に広めていきたいと考えています。すでに先行している他市の事例も研究しながら支援の方法を検討し、取り組んでまいります。
 また、産後間もない母子に対して、心身のケアや育児サポート等を行うことで安心して子育てができるよう、産前からの支援と産後ケアの拡充を図ります。
 

 さて、昨年の3月に新しい学習指導要領が示され、平成32年の4月より小学校から順次全面実施することになります。新しい教育課程での授業では、学習を基礎的・基本的な知識・技能の習得に終わらせず、それらを活用して、自分の頭で考え、判断し、表現する力を身に付けることを求めます。言わば自分で学ぶ力を養う教育への改革です。「何をどれだけ知っているか」だけでなく、「実際の社会の中で、どう問題解決するか」までを求める学力観であると言えます。
 私は、この学校教育と社会を強く結びつけようとする新しい教育を、西宮市の学校教育において、積極的に進めようと考えています。
 西宮の小中学校では、これまでも教育連携協議会による地域と連携した学校運営を進めていますが、その取組をもう一歩前に進め、「西宮型コミュニティ・スクール」として、地域や保護者の方々に、教育の当事者として一定の権限と責任を持って学校運営に参画していただきたいと考えています。これにより、地域でどのようなこどもたちを育てるのか、どのような地域づくりをするのかといった目標やビジョンを共有し、地域の特性を生かした学校づくりや、課題解決に向けた取組をこれまで以上に推進したいと考えています。
 また、西宮浜小学校及び中学校では、こどもの育ちと学びの連続性を踏まえた、魅力ある学校づくりを進めるため、地域や保護者と共に平成32年4月の小中一貫校の開校に向けて準備を進めます。この取組を出発点として、将来的には、他地域においても同様の取組を展開することを目指したいと考えています。
 なお、総合教育会議では、平成28年に策定された西宮市教育大綱の理念を深化させるため、本市の教育の課題や方向性を共有しながらオープンな議論を積極的に進めてまいります。
国が平成26年に批准した「障害者の権利に関する条約」において提唱されているインクルーシブ教育システムの構築に向けては、昨年度より特別支援教育審議会で調査・審議を行っております。学校園では、支援を必要とするこどもたちが増加しており、こども一人ひとりの障害の状態に応じた学習環境の整備など、合理的配慮が提供できるよう進めていきたいと考えています。特に幼児期からのつながりある支援体制が重要です。教育と医療、福祉との連携など、西宮市全体でこどもたちの育ちを支えていきたいと考えています。
また、文部科学省は、増加する不登校児童生徒に対する支援について、平成28年12月の「義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律」、いわゆる教育機会確保法の公布を受けて、学校教育だけでなく、適応指導教室やICTを活用した学習支援、フリースクールでの受入れなど、様々な関係機関等を活用し社会的自立への支援を行うという方針を明らかにしています。
 本市においても、フリースクールなどと積極的に連携し、情報交換の場を設けるなど、相互に協力・補完するためのネットワークづくりを目指します。
 老朽化に伴い、今後整備需要の増加が見込まれている学校施設については、良好な教育環境を確保するための施設整備のほか、安全性を確保しつつ財政負担の軽減と平準化を図ることを目的に、計画的な修繕、改修、改築などを実施するための長寿命化計画の策定が進んでいます。
 学校施設のトイレについても、洋式トイレへの更新を含めた全面改修を、老朽化の激しいトイレから順に進めていますが、和式トイレにとまどうこどもが多いだけでなく、災害時の避難所である学校トイレが和式であることの課題が東日本大震災での経験においても指摘されていることもあり、避難所機能の強化という観点からも、トイレの洋式化を推進したいと考えています。
 

 さて、子育てを終えた世代や、仕事を引退したシニアなどが、職につながるビジネスのスキルを新たに学ぶことにより、専門性を必要とする業務へ就職できるような社会にしたいと考えています。このような復職・転職を応援する社会人教育(リカレント教育)を、市内大学等との連携や、様々な施策の活用等により、市民に提供する仕組みづくりを検討します。 
 また、超高齢社会となり、今後、益々高齢者が増加する中、心身ともに健康で生き生きと過ごすには、「健康寿命」の延伸が必要と考えています。健康寿命を伸ばすには様々な施策を組み合わせることになりますが、スポーツはその要素の一つです。
 現在、スポーツ施設のうち、特に老朽化し、利用が過密化している中央体育館と陸上競技場等については、市民ニーズに応え、防災機能を確保し、にぎわいを創出する本市のスポーツ推進の中核をなす総合運動公園施設として再整備する計画が進んでいます。引き続き各施設の機能についての検討を行い、市のスポーツ環境全体を考慮した上で、様々なご意見を踏まえて進めてまいります。
 本市は、平成15年に環境学習都市宣言をしたことに象徴されるように、環境に対する市民意識が、潜在的に高いまちと認識しています。
 貴重な自然海浜が残る甲子園浜は、昭和40年代に全面埋立計画がもちあがりましたが、熱心な住民運動や港湾計画の取消訴訟などを経て、計画の見直しが実現し、現在の自然環境が守られたという歴史があります。
 このような歴史があり、また、現在においても、市民・事業者・行政が協働して行う地球ウォッチングクラブ事業など環境学習の先進的な取組が行われている本市では、さらに進んだ取組も可能だと考えています。例えば、ひとり1日あたりのごみ総排出量をみると、全国の中核市の平均を上回っており、ごみの減量化に積極的に取り組む必要があります。
 また、エネルギー使用量の低減やCO2等の削減、さらには緑化の推進など、あらゆる施策への挑戦を目指すとともに、市民が主体的に参画できる仕組みも検討してまいります。
 このように、市民とともに積極的に地球環境問題に向き合い、環境学習都市を深化させるような取組を目指します。

3 シニアもみんなも生き生きするやさしいまちづくり

 誰もがもっと住みよいまち、そして希望あふれる西宮にしたいと思っているはずです。そのことに関しては、選挙を通じて多くの方から、たくさんの提案や、不安の声も聴かせていただきました。もちろん、予算面の制約や物理的な課題もありますが、改善できることがたくさんあるのではないか、そう思うに至りました。政策の柱の三つめは、シニアもみんなも生き生きするやさしいまちづくりです。
 

 まず、本市は住宅都市と言われますが、産業の発展や雇用の確保があってこそ安心して市民生活を営むことができます。産業施策の基本理念・基本方針を定めた(仮称)産業振興条例の制定を進めており、地域社会に根づいて操業・営業を続けている企業・事業所の活動を支援するほか、例えば食や学び、健康、スポーツなど、住宅都市としてのまちのブランド力を高める産業への支援を進めたいと考えています。
 また、JR西宮駅南西地区においては、市街地再開発事業により、駅前立地を活かした地区全体のまちづくりに向け、関係者等と連携・協議しながら引き続き取組を進めてまいります。
 その中で、施設の老朽化が著しく、公設・民設市場が混在している卸売市場については、民設市場として整理統合し、食の流通拠点となるべく取組を進めるとともに、市民に親しまれる市場となるよう、にぎわいの創出を図ってまいります。
 

 西宮市の魅力として、「交通の便利さ」があげられ、人気のまちと言われていますが、西宮市内での移動が不便だと感じている人も多くいます。高齢化がさらに進む中、高齢者も移動しやすく、お出かけしやすいまちであることで、全ての市民にとって住みやすく、まちの魅力もいっそう高まると考えます。
 このため、コミュニティバスの導入を検討する地域の取組を支援するほか、他自治体で実証実験が進められているような次世代型の交通手段の導入など、技術革新に応じた新たな取組も研究していきたいと考えています。 
 自転車マナーに対する歩行者からの不安は大きく、ルールの徹底や、安全に走行する意識を啓発するための環境づくりが必要です。他市の先進事例を参考にしながら、歩行者も自転車も安心できるまちづくりを進めます。
 また、市内の公共空間に、一休みできる「どうぞベンチ」の設置を進めたいと考えています。まずは、設置可能な場所の調査を実施し、市民の意見も聴きながら設置場所の選定を進めるほか、企業や個人からの寄付を募る仕組みなどについても検討します。 
 本市北部の塩瀬・山口地域には、人口減少や高齢化が全市平均よりも先んじて進むと予測されることに加え、国道176号名塩道路の整備促進のほか、医療環境や子育て環境など、地域特有の課題があり、それらの対策も検討していきたいと考えています。生瀬地域では、住民主体によるコミュニティバスの運行が実現しており、今後、他の地域においても、良き先例となる素晴らしいものであると感じています。また、名塩道路の整備については、全線供用が早期に実現するよう、国に対する積極的な要望を続けながら事業への協力を行ってまいります。
 現在、危機管理体制の強化と、老朽化や耐震面において喫緊の課題を抱えた庁舎の建替更新、機能の集約化を同時に実現するため、第二庁舎(危機管理センター)及び防災情報システムの整備を進めています。
 また、甲子園浜において、総合的な訓練が可能な消防訓練施設の整備も進めており、老朽化や狭隘化、耐震化対策が必要な西宮消防署についても、本市の基幹消防署にふさわしい施設としての建替えを進めるなど、あらゆる災害に対応できるよう防災力・消防力の強化を図ります。
 防災・減災のためには、ハード面の整備だけでなく、身近な地域の人たちの地域力が重要です。地域全体で防災について考える取組を支援し、安心して暮らせるまちづくりを進めていきたいと考えています。
 また、医療・介護に向き合うご本人やご家族に寄り添う市役所を目指すとともに、すべての高齢者が住み慣れた地域で、自分らしく安心して暮らせるまちにするために、様々な社会資源を積極的に活用し、本人や家族などの負担軽減を図ることを検討していきます。
 さらに、本市の医療政策の中で重要な課題の一つが、県立西宮病院と市立中央病院の統合です。
 県立西宮病院との統合については、議会の皆様のイニシアティブもあったおかげで、前に進んでまいりました。昨年3月の「兵庫県立西宮病院と西宮市立中央病院のあり方検討委員会」の検討報告書を踏まえ、統合新病院の経営主体・形態、整備場所、整備費・運営費の負担方法などについて兵庫県との間で協議を行ってまいりました。
 この度、この協議が一定整いましたことから、先日開催されました平成30年度の兵庫県・西宮市連絡会議におきましてその内容が報告されるとともに、県知事とは両病院の早期統合を目指して取り組んでいくことを確認したところでございます。
 今後は、事務レベルでの調整結果について議会のご意見をお聞きしたうえで市としての方針を決定し、両病院の統合再編にかかる基本方針の早期策定に取り組んでまいります。
 統合してできる新しい病院は、国が目指す地域完結型医療の構築に向けて、これまで両病院が果たしてきた役割を引き継ぎ、その充実・強化を図るだけではなく、今後進展が期待される再生医療などの先進医療にも対応できる病院を目指すとともに、ICT化の流れにもかなった、新たなビジョンを示していかねばならないと考えています。県との協議はもちろんですが、国の動向等も視野に入れて、取組を行いたいと思います。

4 未来に向けた計画づくり

 現在、平成31年度を初年度とする第5次西宮市総合計画の策定を進めています。本市の人口も、平成28年末頃をピークに減少に転じる傾向が見えつつあり、阪神・淡路大震災後に人口増加が続いてきた時代からの大きな転換点を迎えています。人口減少を抑制する施策に取り組みたいと考えていますが、そのような取組を進めても、全国的な人口減少の流れの中では、本市でも人口減少や人口構造の変化は避けられないと考えられます。
 こうした課題に向き合うとともに、文教住宅都市としての理念や方向性について、この新しい総合計画の策定を通して全市的な理解を深めていく必要があります。このため、目指す方向性が、市民にも分かりやすく伝わるような計画となるよう取り組みたいと考えています。
 また、全市的な視点だけで考えるのではなく、市内各地域の多様性に着目した市政運営を大切にする観点から、参考資料として、市内各地域の課題等をまとめた「地域別アウトライン」の作成を進めています。このアウトラインは、今後、各地域でのまちづくりに関する議論に活用できるようなものになればと考えています。
 総合計画は10年先の将来像を示すものですが、まちづくりは、さらに長期的なビジョンを掲げて取り組むことも必要です。このため、さらに先の、例えば2050年の西宮の未来図の検討などにも挑戦したいと考えています。
 また、本庁舎をはじめ、周辺に点在し老朽化が進む公共施設を再編し、これら公共施設群や公園・広場が一体となった緑あふれる西宮市の中心地区が、多世代が集い、楽しみ、憩い、将来にわたって市民から愛され親しまれる都市空間となるよう、長期的なビジョンづくりを進めます。

むすび

 こうした未来の西宮づくりは、「OPEN!」であることでこそ、実現していくものと思います。「市民にOPEN!」「市役所をOPEN!」からさらに一歩進んだ、「未来にOPEN!」への道を歩むことで、成し遂げられると思います。
 

 この歩みは、到底、私一人で進めていくことは不可能であります。ここにいらっしゃる議員の皆様はもちろん、全ての西宮市民、つまり「オール西宮」で、一緒に進んでまいりたいと思います。政治は、人間同士の営みです。当然、意見の相違はありますし、思い通りにばかり、ものごとが進むとは思ってはおりません。そうした時、違いがあるけれど、期待通りではなかったけれど、その現実に向き合い、お互いを尊重し合うことによってこそ、前に進んで行くことができると思います。私もまだまだ未熟であることを承知しておりますが、あらゆるご意見、ご批判に真摯に向き合い、素晴らしい西宮市を、誇れるわがまち・西宮市をつくるために、全身全霊をもってこの職責にあたる所存です。重ねて、共に歩んでいただくことをお願い申し上げ、私の所信表明とさせていただきます。

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