牛海綿状脳症(BSE)検査
更新日:2018年5月18日
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健康牛に係る牛海綿状脳症(BSE)検査の廃止のお知らせ
国内の牛海綿状脳症(BSE)対策を開始して15年以上が経過し、国内外のリスクが大きく低下したこと、また平成28年8月、内閣府食品安全委員会が「現在と畜場において実施されている、食用にと畜される48か月齢超の健康牛のBSE検査について、現行基準を継続した場合と廃止した場合のリスクの差は非常に小さく、人への健康影響は無視できる。」と評価したこと等から、厚生労働省関係牛海綿状脳症対策特別措置法施行規則が改正され、平成29年4月1日から、と畜場における健康牛に関わるBSE検査が廃止になりました。
なお、24か月齢以上の牛のうち、生体検査において神経症状又は全身症状を示す牛について、疾病鑑別の観点から検査が必要である場合は、引き続きBSE検査を実施します。
伝達性海綿状脳症について
【概要】
TSE(伝達性海綿状脳症:Transmissible Spongiform Encephalopathy)は人獣共通にみられる致死性の疾病です。
最も古い歴史をもつのはヒツジのスクレイピーで遅発性感染症の一つとして発見されました。このスクレイピーがその後に発見されたBSE(牛海綿状脳症:Bovine Spongiform Encephalopathy)に大きく関与していることが知られています。
1986年にイギリスで初めてBSEが報告され、1996年にBSEが原因とみられる変異型クロイツフェルト・ヤコブ病が確認されたことで注目されています。
国内では平成13年9月に初のBSE罹患牛が発見され、同年10月18日より、と畜検査にBSEスクリーニング検査を導入しました。
ヒツジ、ヤギについても、平成17年10月1日よりスクリーニング検査を実施しています。
【TSEと動物種】
ヒツジ・ヤギ;スクレイピー(Scrapie)
ウシ;牛海綿状脳症(BSE)
ミンク;伝達性ミンク脳症(TME)
ネコ;猫海綿状脳症(FSE)
シカ;慢性消耗性疾患(CWD)
ヒト;クロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)、クールーなど
【病原物質】
伝達因子として最も有力なものはプリオンです。正常な神経組織などに存在するプリオンタンパク質が変異し発病するとされています。
【症状】
脳などの中枢神経が侵されることにより症状としてあらわれます。牛、めん羊、山羊では奇声、旋回等の異常行動、運動失調等の神経症状が観察されます。潜伏期間は数ヶ月から数年です。
【スクリーニング検査】
当検査所では西宮市食肉センターで処理される獣畜のうち、24か月齢以上の牛で、生体検査において神経症状又は全身症状を示し、疾病鑑別のために検査が必要と判断する場合、まためん羊、山羊において生体検査で異常行動、運動失調等の症状がみられ、疾病鑑別のために検査が必要と判断する場合(平成28年5月までは12か月齢以上のめん羊、山羊)について、スクリーニング検査を実施します。
検査は脳の組織の一部を取り出したものを検体としELISA法により検査をします。陽性と判定された場合は、指定検査機関(国立感染症研究所等)に依頼しさらに詳しい検査を行います。この検査で陽性と判定されると厚生労働省の専門家会議において確定診断を行います。
【関連サイトへのリンク】
「牛海綿状脳症(BSE)関係」ホームページ(Q&Aなど)(外部サイト)(厚生労働省)
「牛海綿状脳症(BSE)」(外部サイト)(農研機構 動物衛生研究部門)
★厚生労働省による最終検査結果(全国分)は牛海綿状脳症(BSE)のスクリーニング検査結果について(月報)(外部サイト)をご参照下さい。
平成14年度から平成28年度までのBSE検査結果
検査件数 | 陽性件数 | 陰性件数 | |
---|---|---|---|
14年度 | 12,205件 | 0件 | 12,205件 |
15年度 | 10,720件 | 0件 | 10,720件 |
16年度 | 10,067件 | 0件 | 10,067件 |
17年度 | 9,064件 | 0件 | 9,064件 |
18年度 | 8,633件 | 0件 | 8,633件 |
19年度 | 12,186件 | 0件 | 12,186件 |
20年度 | 16,512件 | 0件 | 16,512件 |
21年度 | 15,376件 | 0件 | 15,376件 |
22年度 | 15,899件 | 0件 | 15,899件 |
23年度 | 14,701件 | 0件 | 14,701件 |
24年度 | 17,090件 | 0件 | 17,090件 |
25年度 | 5,066件 | 0件 | 5,066件 |
26年度 | 1,429件 | 0件 | 1,429件 |
27年度 | 1,697件 | 0件 | 1,697件 |
28年度 | 1,691件 | 0件 | 1,691件 |
*検査対象は、平成25年6月までは全頭、平成25年7月から平成29年3月の間は48か月齢超となっています。
めん羊及び山羊のTSE検査結果
平成19年度に山羊を4頭(全て陰性)実施しました。
平成22年度に山羊を4頭(全て陰性)実施しました。
上記以外に実績はありません。
