【北夙川分署】こんろ火災にご注意を!!
更新日:2025年5月8日
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住宅火災における『こんろ火災』
令和5年中、全国で12,112件の住宅火災が発生しました。
そのうち、こんろを原因とするものが1,792件であり、住宅火災全体の14.8%を占めています。
西宮市では、令和6年中に48件の建物の火災が発生し、14件がこんろ火災でした。
こんろ火災には、てんぷら油によるものや、着衣に着火するものなどがありますが、
今回はてんぷら油火災について説明していきます。
てんぷら油火災はなぜ起こるのか
てんぷら油火災の主な原因は、油の過度の加熱によるものです。
てんぷら油の適正な調理温度は180℃ですが、発火温度は360℃以上となっています。火力にもよりますが20分ほどで発火温度に達します。また、200℃以上になると白煙が発生します。
調理中にその場を離れなければ、白煙が出ていることに気づき温度調節ができるため発火温度に達することを防ぐことができます。しかし、突然の来客の対応や電話でこんろから離れて火を消し忘れてしまうと、異常に気づけないため発火に至ってしまいます。
また、少量の油で揚げ物をする揚げ焼きという調理法があります。少量の油で手軽においしく調理できるというメリットがありますが、温度が短時間で上昇してしまい火災になってしまう原因となるため、適正な油の量で調理するようにしましょう。
白煙発生時
火災発生時
てんぷら油火災の2つの対策ポイント
てんぷら油火災の対策には、次の2つの対策があります。
〇火をつけたまま、こんろから離れない。
少しだけ離れたつもりでも、戻ると火が立ち上がっている可能性があります!
こんろから離れるときは火を消す習慣をつけておくことが、調理中における火災予防に効果的です。
〇安全装置が付いたこんろを使用する。
安全装置が付いたこんろは、一定の温度を超えると温度を自動調整、消火をしてくれます。
もし火災が起きたら
もし火が出てしまっても、絶対に水はかけないで下さい
水で消火しようとすると、炎が爆発するように拡大し屋内に延焼する危険があります。
消火する際は以下の順で行います
1、こんろのスイッチを切る
消火しても加熱し続けていると、再度着火します。
2、消火器・エアゾール式簡易消火具で消火する
消火器で消火する際、鍋に近づきすぎると消火剤の勢いで油が飛び散ってしまうため、少し離れた位置から、鍋を覆うようにして消火します。
エアゾール式簡易消火具はスプレー型で軽量で小さく初期消火に適しています。購入・使用する際は容器に記載されている適応火災の表示を確認してください。
3、再度、こんろのスイッチが切れているか確認する。
火災が起きたときはパニックになるものです。スイッチを切っても火が消えていない場合があるため、再度確認しましょう。炎が大きくこんろのスイッチを切れなかった場合は、最後に必ず切りましょう。
火災に気づいて消火するときは、消火器で実施することが一番効果的です。
火災発生時は、いち早く消火器を使用することがとても重要です。消火器はすぐ取り出せる場所に置くとともに、マンションなどの共有部にある場合は設置場所を把握しておきましょう。
小さい火の場合は、鍋の蓋を被せて消火すこともできますが、その際も必ずこんろの火は消すようにしてください。蓋をすぐ開けると再度発火するため、油の温度が下がってから開けるようにしましょう。
最後に
こんろ火災の原因となるもので1番多いのは、消し忘れや放置していたことによるものです。
これから分かるとおり、こんろから離れるときは火を消す習慣を身に着けることがこんろ火災の減少に大きく関係してきます。
この習慣を身に着けて、安全に調理するようにしましょう。
しかし、火を消さないといけないことを知っていても、うっかり忘れてしまうことがあるかもしれません。
その場合でも、住宅用火災警報器を設置していれば、いち早く火災を検知して知らせてくれます。もしもの場合に備えて、住宅用火災警報器を設置しておきましょう。
そのほかにも、こんろ火災はてんぷら油によるものだけではなく、こんろ周辺の可燃物への着火や自分が着ている服に着火する着衣着火があります。調理中は様々な火災危険があることを理解して、こんろ周りの整理、清掃をこころがけ、防炎品を使用するなど、こんろによる火災を予防しましょう。