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景観重要建造物・都市景観形成建築物等

更新日:2021年10月25日

ページ番号:52862815

目次

◆景観重要建造物

◆都市景観形成建築物等

景観重要建造物

 景観重要建造物は、景観法で規定された、地域の良好な景観形成上特に重要な建造物を市が指定し保全を図る制度です。現在、以下の建造物を景観重要建造物に指定しています。

時計台3


場所:上ヶ原一番町1-155(上ケ原一番町二番地10他) 指定:令和元年8月14日
指定理由:
 時計台は、昭和4年(1929年)のキャンパス開設当初からの建築物で、W.M.ヴォーリズの設計によるスパニッシュ・ミッションスタイルで統一された中央広場を囲む学院キャンパス景観を構成する建築群のなかでも特に歴史的シンボルとなるものであるとともに、甲山へと続く眺望景観のランドマークとなっている。
 時計台を正面にした中央広場空間は、市民に開放された学院キャンパスのシンボルエリアであり、これを構成する建築群は、屋根、外壁の材料・色調を合わせ、周囲の樹木とともに、周辺環境と一体となった緑豊かで開放的なキャンパス景観を形成しているが、このなかでも本建築物はその中核をなすものである。
 キャンパス景観の核となっており、本市を代表する眺望景観を形成している時計台及び中央広場は、都市景観形成上特に重要なものと認められ、景観重要建造物に指定する。
※( )内は所在地(以下同じ)

ランバス


場所:上ヶ原一番町1-155(上ケ原一番町二番地10他) 指定:令和元年8月14日
指定理由:
 ランバス記念礼拝堂は、学院創立70周年を記念して昭和34年(1959年)にスパニッシュ・ミッションスタイルにより建設されたもので、周囲のキャンパス景観と調和しつつ、礼拝堂としての外観によって、正門から時計台に至るアプローチ際のアクセントとなり、また街に開いた学院キャンパスのエントランス空間を印象付ける建造物となっている。
 このキャンパス景観のエントランス空間の核となっているランバス記念礼拝堂は、都市景観形成上特に重要なものと認められ、景観重要建造物に指定する。

都市景観形成建築物等

 都市景観形成建築物等は、西宮市都市景観条例で規定された、西宮の都市景観を特徴づけている建築物等を市民の皆さんの理解と協力を得て指定し、これを核として、優れた都市景観の形成を図る制度です。現在、以下の建築物及び工作物を都市景観形成建築物等に指定しています。

旧甲子園ホテル

場所:戸崎町1-13(戸崎町6) 指定:平成2年11月1日
 武庫川学院第三学舎(旧甲子園ホテル)は、国道2号線北側の武庫川沿いに位置しており、昭和4年に関西を代表するリゾートホテルとして建設された。その後昭和40年、武庫川学院の学舎として、建設当時の設計図をもとに、家具と一部の間仕切りを除いてほぼ完全に復元された。
 この建築物は、遠藤新(えんどう あらた)によって設計され、F.L.ライトの建築思想を継承したわが国の近代建築の傑作である。
 武庫川堤の緑にとけ込み、独特の外観を見せるこの建築物は、地区に景観的な特徴をもたらす優れた要素となっており、風格ある都市景観を形成するうえで重要であるため、都市景観形成建築物に指定する。

星和大学

場所:岡田山7-54(岡田山138-1) 指定:平成4年3月2日 (写真は、4号館)
指定理由:
 昭和初期にW.M.ヴォーリズにより設計された建築物は、本市に残る貴重な近代洋風建築物のひとつである。その後建てられたものを含め建築物はスパニッシュスタイルと呼称される様式を基調としており、屋根・外壁の材料・色調を揃えることなどにより、統一感のあるキャンパス景観が形成されている。
 このキャンパス景観は、周辺住宅地や緑豊かな岡田山の小高い丘と一体となって上ヶ原文教地区の都市景観に特徴をもたらす優れた要素であると同時に、文教住宅都市西宮の都市景観形成上重要な要素である。そのため、キャンパスを構成する建築物のうち都市景観上主要なものである4号館、旧宣教師館を都市景観形成建築物等に指定する。

芝辻邸

場所:名塩木之元12-7(名塩木之元1773) 指定:平成5年12月24日
指定理由:
 芝辻崇邸は旧丹波街道(くらがり街道)沿いの木之元の旧集落の東部に位置し、江戸時代後期に建てられたと伝えられる農家である。
 黒しっくい塗り・置千木を持つ入母屋茅葺きの主屋と、旧街道に面して建つ倉、板塀、庭木が一体となり、伝統的な農家のたたずまいを残している。そのため、集落景観を形成するものとして、都市景観形成建築物に指定する。

夙川カトリック教会

場所:霞町5-40(霞町126) 指定:平成21年6月1日
指定理由:
 信者 梅木省三氏により設計され、昭和7年に建設されたもので、本市に残る貴重な近代洋風建築物のひとつである。パリのサント・シャペル聖堂を模したと言われるネオ・ゴシック・スタイルの教会であり、南北両面の全ての窓にステンドグラスがはめられ、荘厳な雰囲気を漂わせている。阪神・淡路大震災で内部は壊滅的となったが、3ヶ月の早さで復元された。
 夙川地区の特徴ある優れた都市景観を形成していると共に、国内初のカリヨンをもつ高さ33メートルの装飾的な鐘楼は周辺地域のシンボルとなっており、都市景観を形成する重要な要素である。また、古楽(バロック音楽)のコンサート会場としても名高く、広く市民に開放されている。
 そのため、聖堂を都市景観形成建築物に指定する。

西口邸


場所:山口町船坂562 指定:平成23年3月16日
指定理由:
 西口昌利邸は、西宮市北部地域の山間部に位置する山口町船坂の集落に旧街道(金仙寺道)に沿って建っており、道を挟んで建つ数件の茅葺民家などと合わせて、昔ながらの船坂の里山景観を伝える重要な位置にあるといえる。江戸時代末期のあたりに建てられたと伝えられる、推定築100年以上の茅葺の農家である。
 置千木を持つ入母屋茅葺きの屋根、漆喰塗りなどの外壁を持つ母屋と庭木が一体となって、伝統的な農家のたたずまいを残している。
明治後期ごろには、北側に隣接して伝統的形態とは異なる2階建の家屋の増築が行われ、また、前面道路の拡幅などにより、前栽部分にブロック塀が建てられてはいるが、大切に住み継がれ、民家の生きた保存となっている状況は、市内に残る純粋な茅葺民家が7件にまで減少してきている中、極めて貴重である。
 そのため、西宮の伝統的な地域景観を形成するものとして、母屋を都市景観形成建築物に指定する。

旧山本家住宅

場所:結善町1-24(結善町3) 指定:平成23年9月27日
指定理由:
 旧山本家住宅は阪急沿線に開発された夙川沿いの郊外住宅地に位置しており、県道大沢西宮線に面している。茶室研究者としても知られる武田五一の愛弟子である岡田孝夫の設計により昭和13年に建築されており、和と洋がうまく融和されたその姿は阪神間モダニズムの面影を残している。
 木造2階建、寄棟造桟瓦葺の主屋のほか、RC造2階建の蔵、木造平屋の茶室・門衛所、RC造の門・塀および庭園が一体となって落ち着いた重厚なたたずまいを持っており、この地域の景観形成の重要な要素となっているため、都市景観形成建築物に指定する。

濱甲子園倶楽部会館

場所:浜甲子園2丁目10-5(浜甲子園2丁目12) 指定:平成23年11月2日
指定理由:
 浜甲子園一帯は、昭和初期に阪神電鉄・大林組によって「浜甲子園健康住宅地」として開発された郊外住宅地で、濱甲子園倶楽部会館は地区のほぼ中央に位置している。大林組住宅部の設計により昭和7年に建築されており、当時流行していた、和風要素が加味されたスパニッシュ風の建物である。
 平成12年に大林組の設計・施工により増築・改修が行われているが、同時に、それまで改造されていた部分の建設当初の姿への復元も試みられており、改修を終えたその姿は、阪神間の郊外住宅地のイメージを形成してきた当時の雰囲気を今に伝えている。
 建設以来、浜甲子園町会の集会施設として地域の住民によって愛着を持って利用され、大切に守られてきており、その活動が評価されて平成17年には第4回西宮市都市景観賞を受賞している。また、平成22年には兵庫県によって「ひょうごの近代住宅100選(神戸・阪神間の洋風住宅)」に選ばれている。
 以上のことから、当該建築物はこの地域の景観形成の重要な要素となっているため、都市景観形成建築物に指定する。

松山大学温山記念館

場所:甲子園口1丁目12-31(甲子園口1丁目78) 指定:平成25年2月22日
指定理由:
 松山大学温山記念会館は、JR甲子園口駅より南東へ約1kmの距離にあり、疎水の東側に面して建っている。東側に武庫川を望み、南に少し下ると旧甲子園ホテル(遠藤新設計)があり、当時の阪神間の良好な郊外住宅地の趣を残す地に位置している。
 この建築物は、旧財閥・新田長次郎が娘婿の建築家木子七郎に設計させた住宅であるが、その子息により温山翁(新田長次郎の雅号)ゆかりの松山大学へ寄贈され、現在に至るまで当大学の関西地区教育研究拠点としてゼミや研究の会合に活用され、管理人を置いて大切に保存されている。
 本館や第二研修所などの建物と門、塀および庭園が一体となった落ち着いたたたずまいは、昭和初期の阪神間モダニズムの雰囲気をよく残しており、この地域の景観形成の重要な要素となっているため、都市景観形成建築物に指定する。

浦邸


場所:南郷町8-14(南郷町22-4) 指定:平成31年3月26日

指定理由:

 浦邸は昭和の初めから阪急沿線に開発された郊外型住宅地に位置しており、フランスの20世紀建築の巨匠ル・コルビュジエに学んだ建築家吉阪隆正の設計により、日本の戦後モダニズムに新しい流れを生み出した作品である。大部分が竣工から60年以上経った現在も当時のまま現存しており、上下足の区別のない生活スタイルも維持している。
 浦邸の最大の特徴は、プライベートエリアとパブリックエリアに区分された雁行する箱をそれぞれ4本の壁柱で持ち上げたピロティ形式であり、この解放されたピロティは玄関へのアプローチとしての通り抜けとともに、前面歩道からの視線を抜けさせる効果を生むことで、まちなみに奥行きを与えている。
 主要構造部である「く」の字型の壁柱により構成された正方形から、キャンティレバーで張り出したひとまわり大きな正方形が見えがかりの箱を作っている。このことにより外壁は構造壁をなさず、自由な開口部を形成するとともに、コンクリートにより強調された水平垂直の構造体と凹凸に積み上げた赤煉瓦外壁により表情のある外観を創り出している。
 以上のような建築的特色が背後の大きく成長した庭木の緑と一体となり、周囲のまちなみにゆとりとアクセントをもたらしているため、都市景観形成建築物に指定する。

学院本部棟

学院本部棟

経済学部棟

経済学部棟

文学部棟

文学部棟

神学部棟

神学部棟


場所:上ヶ原一番町1-155(上ケ原一番町二番地10他) 指定:令和元年8月14日
指定理由:
 学院本部棟、経済学部棟、文学部棟、神学部棟は、昭和4年(1929年)のキャンパス開設当初からの建築物で、W.M.ヴォーリズの設計によるスパニッシュ・ミッションスタイルで統一された学院キャンパス景観を構成している。
 これらの建築群は、学院キャンパスのシンボルとなる景観重要建造物の時計台とその前面に広がる中央広場を囲んで、そのファサード、ボリュームがシンメトリーになるよう構成されており、甲山への眺望景観の軸線を強調するとともに、秩序と美しさを備える広場空間を形成している。
 この中央広場空間は、市民に開放された学院キャンパスのシンボルエリアでもあり、これを構成する建築群は、屋根、外壁の材料・色調を合わせ、周囲の樹木とともに、周辺環境と一体となった緑豊かで開放的な景観を形成している。
 こうしたキャンパス景観とともに眺望景観を形成する上で重要と認められる中央広場空間を構成する学院本部棟、経済学部棟、文学部棟、神学部棟を都市景観形成建築物に指定する。

高中部本部棟


場所:上ヶ原一番町1-155(上ケ原一番町二番地36) 指定:令和元年8月14日
指定理由:
 高中部本部棟は、キャンパス開設初期からの建築物で、昭和8年(1933年)にW.M.ヴォーリズの設計によるスパニッシュ・ミッションスタイルで統一された学院キャンパス景観を構成する建築群の1つである。
 回廊型の本建築物は、その後クラスター状に配置・建設された高中部校舎群の核となり、過去と現在を繋ぐシンボルとして、ワシントニアやクスノキ等の樹木とともに特色ある景観形成に寄与している。
 こうした特色あるキャンパス景観を形成する高中部本部棟は、都市景観形成上重要な建築物と認められ、都市景観形成建築物に指定する。

大学正門

(提供:学校法人 関西学院)

場所:上ヶ原一番町1-155(上ケ原一番町二番地10他) 指定:令和元年8月14日
指定理由:
 学院キャンパスの開設された翌年(昭和5年、1930年)に築造された本正門は、中央広場を囲む建築群と同じくW.M.ヴォーリズの設計によるものである。
 甲山への軸線上にある時計台に正対する位置にあり、その門構えと意匠は、中央広場へと続くエントランス空間を演出するとともに、スパニッシュ・ミッションスタイルの建築群や背後の植栽と一体となり甲山への眺望景観を印象付けている。また、本門の道路側に配置されている植栽は、背後の植栽との連続性を生み出すとともに、周辺に柔らかな景観的表情を創出している。
 以上、学院キャンパスの正門として地域景観のシンボルとなるとともに、特色ある眺望景観を構成する役割を果たしている本工作物は、都市景観上重要なものと認められ、都市景観形成工作物に指定する。

旧大学本館門柱

場所:上ヶ原一番町1-155(上ケ原一番町二番地25他) 指定:令和元年8月14日
指定理由:
 旧大学本館門柱は、大正3年(1914年)に神戸原田の森キャンパスに設置されていたものを、昭和4年(1929年)の本キャンパス開設時に移築したもので、学院キャンパスにおいて最古の工作物である。その後、昭和28年(1953年)建設の旧大学本館を経て、現在では平成16年(2004年)建設の大学院1号館のエントランスの門柱として利用されている。
 過去の記憶をこの地で継承しつつ、キャンパス外周部に連続する錆系花崗岩の玉石積みや生垣などの緑とともに、ゆとりと潤いのある敷際とエントランス空間を演出している。
 旧大学本館門柱は、歴史的記憶を継承するとともに、特色ある地域景観の形成に寄与していることから、都市景観形成工作物に指定する。

六角堂

場所:今津二葉町4-10(今津二葉町1-1他) 指定:令和3年6月22日
指定理由:
 明治15年に今津小学校校舎として建設され、現存する洋風の小学校建築としては、長野県松本市にある旧開智学校(国宝)に次ぐ歴史的に貴重な建築物である。
 設計は神戸などで洋風建築を手がけた大工である松本源七とされている。左右対称のデザインで、意匠を凝らした六角形の張り出し望楼を建物正面中央に配して強調しているのは、明治初期の洋風建築の特徴の一つであり、シンボリックな概観を印象付けている。時代や用途に合わせて内部を改修するなど柔軟な対応で使われ続けた結果、外観はほぼ往時の原型をとどめており、歴史的貴重性を有している。
 文明開化の流れの中で、新築費用のうち半分以上を地元の寄付で賄うなど地域の教育への熱意が感じられるとともに、学校としての機能を失い、廃止計画が立ち上がっても保存活動が行われるなど地域のシンボルとして住民から愛され続けている。
 これらの理由から、都市景観形成建築物に指定する。

お問い合わせ先

都市デザイン課

西宮市六湛寺町10-3 西宮市役所本庁舎 5階

電話番号:0798-35-3526

ファックス:0798-34-6638

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