令和2年度施政方針を表明
市民と共に新たな価値を生み出す市役所改革

写真:西宮市長 石井 登志郎
令和2(2020)年度は、昨年に基本方針を示した行政経営改革に本格的に取り組む最初の年となります。「市民と共に新たな価値を生み出す市役所改革」を目指すため、(1)『OPEN』市民に開かれた市役所へ、(2)『SMART』合理的で無駄のない市役所へ、(3)『RELIABLE』市民から信頼される市役所へ、の3つの視点を掲げて取り組みます。
文教住宅都市の価値を高めるために
子供の遊び場としての機能、バリアフリー化や健康増進機能、防災機能などを充実させるため、老朽化した都市公園の再整備に着手します。
魅力的な都市核や良好な市街地の形成を進めるため、阪神西宮駅北地区において民間活力の導入も含めたまちづくりの検討や、阪急武庫川新駅の設置に向けた関係者協議などを進めます。
社会全体で子供を育てる環境づくり
保育所等の待機児童対策については、引き続き受入れ枠の拡大に向けた取組を推進します。留守家庭児童育成センターは、待機児童の解消のため引き続き施設整備を進めるとともに、民設の放課後児童クラブの誘致に取り組みます。
不登校児童生徒のための、あすなろ学級を増設します。障害のある子供に合理的配慮の提供ができるよう基礎的環境整備に引き続き取り組みます。
4月に小中一貫校として開校する「西宮市立総合教育センター付属西宮浜義務教育学校」では、一人一台のタブレットパソコンを活用した学びの個別化についての研究を進めます。また、それぞれの児童生徒の学習履歴や心理状態などを記録したうえで、必要な対策を早期に講ずることができることを目指した研究を市内大学と連携して進めます。このほか、学校図書館の地域への開放など地域拠点・地域づくりに貢献していきます。
学校施設については、老朽化や教室不足等の解消のため、引き続き校舎の改築等による教育環境の整備を進めるほか、教育活動における熱中症対策および災害時の避難所環境改善等の観点から、中学校全校の体育館に空調設備を設置します。
みんなが元気に、安心して暮らせるまちへ
近年、高齢者交通助成事業を取り巻く環境が大きく変化し、現在の枠組みでは継続が困難な状況です。高齢者の外出促進や健康増進を促す施策への転換を図るため、令和2年度中に事業を見直し、3年度から実施できるよう検討を進めます。
高齢者人口の増加に対応するため、認知症の初期対応を行う支援チームの体制強化や、地域包括支援センターの職員の増員を行います。
中央病院と県立西宮病院の統合再編新病院の基本設計・実施設計を進めます。また、中央病院は統合するまでの間、引き続き地域医療支援病院として市民の命と健康を守るため、経営改善に向け一層努力します。
産後間もない時期における産婦健康診査の助成を行い、産後の初期段階の支援を強化します。
よき財産を生かし、市民と共にまちづくりを
甲子園周辺のスポーツ関連資源のPRやイベントの実施、スポーツ関連ビジネスが展開しやすい環境づくりを進め、地域の活性化につなげていきます。
生涯学習を推進するため、「生涯学習推進計画」の策定を進めます。図書館業務の効率化を図り、レファレンス機能や学校図書館への支援を充実させます。
生産緑地の保全・活用に向けた取組を進め、農地貸借のマッチングや就農などを支援するほか、市民農園の開設を希望する個人や団体に対し、開設費用の助成を行います。
安全で安心して暮らせるまちづくり
東部総合処理センター破砕選別施設の整備に向けた基本計画の策定等を実施し、分別区分などのごみ処理体制を見直し、市民・事業者への啓発強化も含め、ごみ減量とさらなる再資源化に向けた取組を進めます。芦屋市とのごみ処理広域化については引き続き協議を進めます。
道路の整備については小曽根線の予備設計に着手し、今津西線の事業化に向けて調査を行います。
令和3年度の運用開始に向け建設中の第二庁舎(危機管理センター)での災害対応が効果的に機能するよう、各種訓練や検証を行うほか、地域版防災マップや地区防災計画の作成など、地域の自主的な取組を支援します。
持続可能な行政運営を
情報発信で活用しているLINEについて、行政手続きの受付や問い合わせなどへの活用を検討し、粗大ごみの収集申込み、ごみに関する問い合わせ対応の機能を導入し、不法投棄や道路等の不具合の通報にも活用します。
市民の利便性の向上や避難所における通信確保を図るため、公共施設にフリーWi-Fi環境を整備し、市民啓発に関する情報発信を行います。
これからは魅力あるまちづくりに必要な投資も行いながら、ハードの整備はもちろん、SDGsを踏まえた施策やAIなどの新技術の導入、Society5.0など最先端の概念も検討しながら、行政課題の解決に向けた意欲的で先進的な取組について積極的に進めてまいります。
施政方針は、市のホームページ(令和2年度西宮市施政方針)や「にしのみやインターネットテレビ」の動画で閲覧可

令和2年度の一般会計予算案
1930億8056万円

一般会計予算案の内訳
歳出
令和2(2020)年度 令和元(2019)年度
民生費 883億494万円(45.7%) 852億4358万円(46.3%)
教育費 244億1275万円(12.6%) 234億2092万円(12.7%)
総務費 230億9421万円(12.0%) 191億267万円(10.4%)
土木費 169億8830万円(8.8%) 170億3472万円(9.3%)
公債費 156億6970万円(8.1%) 159億1153万円(8.6%)
衛生費 155億9427万円(8.1%) 146億8513万円(8.0%)
消防費 66億129万円(3.4%) 57億2554万円(3.1%)
その他 24億1510万円(1.3%) 29億4939万円(1.6%)
《主な項目の説明》
  • 民生費…福祉の充実に
  • 教育費…学校教育や社会教育の充実に
  • 総務費…文化振興や広報に
  • 土木費…道路や公園の維持管理等に
  • 公債費…借金の返済に
  • 衛生費…保健医療や清掃事業に
歳入
令和2(2020)年度 令和元(2019)年度
市税 877億7374万円(45.5%) 873億6219万円(47.5%)
国県支出金 467億5059万円(24.3%) 445億2545万円(24.2%)
市債 167億4600万円(8.7%) 132億5140万円(7.2%)
譲与税・交付金 130億4020万円(6.6%) 121億1520万円(6.5%)
諸収入 107億128万円(5.5%) 50億9555万円(2.8%)
使用料・手数料・分担金・負担金 77億3834万円(4.1%) 80億7300万円(4.4%)
繰入金 71億9540万円(3.7%) 89億4845万円(4.9%)
地方交付税 19億8000万円(1.0%) 35億9900万円(1.9%)
その他 11億5501万円(0.6%) 11億324万円(0.6%)
令和2年度予算案の内訳
区分 予算額 前年度比
一般会計 1930億8056万円 4.9%増
特別会計 886億4166万円 1.2%増
企業会計 474億2228万円 0.1%減
合計 3291億4450万円 3.1%増
一般会計予算案の特徴
前年度より90億708万円増
総務費
第二庁舎(危機管理センター)の建設工事の進捗などにより、約40億円の増額
民生費
幼児教育・保育の無償化の通年での実施や、保育所等の待機児童対策などにより、約31億円の増額

予算案は開会中の3月定例市議会で審議中

予算案については、市のホームページ(令和2年度予算案)からご覧いただけます

【問合せ】財政課(0798・35・3414)

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