とっとこ文化財 今回は…老松古墳

このコーナーでは、西宮にある文化財を紹介します

絶景から子孫を見守る墓

写真:老松古墳

足を運べば、誰もが息をのむ絶景の場所に位置する老松古墳(苦楽園六番町)。身分の高い人の共同墓地と推測される八十塚古墳群(芦屋市北東部から西宮市苦楽園周辺にかけて分布)を形成する古墳の1つで、市の史跡に指定されています。

7世紀初めに築造され、墳丘が直径約10メートル、高さ約2メートル、横穴式石室の長さ約6メートルの楕円形古墳で、標高100メートルの地点にあります。当時の人々が村から見える高い目立つ場所に先祖の墓を作り、仰ぎ見て生活し、先祖も村の歴史や変化を見守ってきました。老松古墳は、古墳群の中でも眺めの良い場所に立地しているため、特に重要な人物のお墓だと推測できます。

石室の中は、かなりの盗掘を受けていましたが、須恵器や高杯、耳輪などが見つかっています。

八十塚古墳群では、宅地の開発により古墳が少なくなる中、完全に保存・整備され、見学できるのは老松古墳だけです。

史跡は、その土地の歴史を代表します。そして、ずっと昔から同じ場所に存在し続けることに意味があります。あなたも老松古墳を訪れ、歴史に思いをはせてみませんか。

※見学を希望する場合は文化財課(0798・33・2074)へ

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