平成30年度決算 西宮のお財布事情
歳入は市税収入が増 歳出は公共施設の改修や更新などの経費が増

市は、平成30年度の決算をまとめました。皆さんの生活に身近な事業を行う一般会計を中心に決算の概要をお知らせします。
一般会計の歳入・歳出の差し引き残高は9億8380万円の剰余となりましたが、翌年度に繰り越した事業の実施に必要な財源を差し引いた実質的な黒字は7億1206万円となりました。市税収入、歳出総額を人口で割った市民1人当たりでは、市税負担が約17万9000円、支出は約35万5000円となりました。

※人口は平成31年4月1日現在の推計人口

30年度決算のポイント

【歳入】
  • 市税は、土地や株式の譲渡所得の増により、約11億円の増
  • 市税収入の増などに伴い、地方交付税は約8億円の減
  • 投資的経費の増に伴い、市債は約16億円の増
【歳出(目的別)】
  • 市役所本庁舎1階吹抜部の天井耐震化工事や第二庁舎(危機管理センター)新築工事の進捗などにより、総務費が約20億円の増
【歳出(性質別)】
  • 道路照明灯のLED化工事や小学校の改築工事などにより、普通建設事業費が約38億円の増
  • 病院事業会計への補助金や出資金の増により、それぞれ補助費等が約4億円の増、投資及び出資金が約3億円の増
  • 人件費は人事院勧告に基づく給与改定による増などがあったが、退職手当が大幅に減となったことにより、約2億円の減
折れ線グラフ:主な性質別の推移
主な性質別の推移

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一般会計の決算状況

棒グラフ:一般会計の決算状況
歳入 総額1736.6億円(前年度1722.6億円)
市税 869.0億円 市民税、固定資産税など市民の皆さんが納めたお金
国・県支出金 407.1億円 国や県が必要と認めた事業に対して配分されたお金
市債 126.0億円 施設を造るときなどに借りたお金
地方消費税交付金 79.3億円
地方交付税 36.7億円
その他 218.5億円 使用料、手数料、繰越金、貸付金の元利金収入など
歳出(目的別) 総額1726.8億円(前年度1693.6億円)
民生費 784.4億円 福祉の充実に
教育費 196.3億円 学校教育や社会教育の充実に
総務費 185.8億円 文化振興や広報に
土木費 178.4億円 道路や公園の整備・維持管理に
公債費 152.0億円 借金の返済に
衛生費 146.6億円 保健医療や環境学習、清掃事業に
消防費 60.0億円
その他 23.3億円

↓ 性質別にみると……

歳出(性質別) 総額1726.8億円(前年度1693.6億円)
義務的経費 扶助費 485.7億円 生活保護費などの福祉や医療に
人件費 347.8億円 職員の給料などに
公債費 152.0億円 借金の返済に
物件費 237.6億円 施設の維持管理経費などに
補助費等 152.5億円 各種団体への補助金などに
普通建設事業費 169.1億円 公共施設の整備などに
その他 182.1億円 施設の修繕、特別会計への繰出金などに
生活に身近な事業 ピックアップ!市のおカネ、こんなことに使われました
イラスト:ごみ捨て
ごみの収集・処分
事業費52億130万円

年間収集量は16万1264トン、家庭から出たごみは9万6457トン、1世帯当たり449kg、事業所から出たごみは6万4807トン、ごみ1kg当たりの収集・処分費用は43円でした。

イラスト:学校
学校の整備
事業費31億321万円

老朽校舎の解消や良好な教育環境のため、校舎の増改築工事を実施しました。また、外壁改修工事や屋上防水工事など、施設改修工事を実施しました。

イラスト:街路樹
公園や街路樹の維持管理
事業費13億2375万円

公園、児童遊園合わせて650カ所の維持管理や、公園樹・街路樹の維持管理を行いました。補修工事、修繕合わせて181件実施しました。

イラスト:市政ニュースを配布する人
市政ニュースの発行
事業費6626万円

年間23回発行し、1回当たりの平均配布部数は23万2300部でした。
また、1部当たりの発行費用は約12.3円でした。

皆さんからいただいた市税の中には、使い道を定めた次の3つの目的税があります。入湯税(約1673万円)は、観光の振興や環境衛生施設、消防施設などの整備に、事業所税(約13億3013万円)は、学校などの教育文化施設や保育所などの社会福祉施設の整備に、都市計画税(約75億9890万円)は、街路事業や下水道整備事業に使われています。
問合せは税務管理課(0798・35・3229)へ。

※カッコ内は30年度の収入額

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財政状況 健全化指標は改善も、今後は足踏みの見込み

財政の健全度を示す指数は基準値内に収まっています(数値が低いほど財政は健全)
指標 30年度 29年度 中核市平均
健全化判断比率 実質公債費比率 2.9% 3.2% 6.1%
将来負担比率 8.6% 18.9% 37.6%
  • 健全化判断比率…国が定めた財政の健全度を示す指数
  • 実質公債費比率…財政規模に対する1年間で支払った借金返済額などの割合
  • 将来負担比率…財政規模に対する将来市が支払う借金返済額などの割合
  • 中核市平均は30年度数値が未確定のため、29年度決算の数値を表示

市の貯金や借金 貯金は増加、借金は減少

棒グラフ:基金(貯金)残高の推移
平成26年度 平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度
305億円 321億円 344億円 359億円 384億円
棒グラフ:市債(借金)残高の推移
平成26年度 平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度
1547億円 1530億円 1473億円 1442億円 1425億円

※基金・市債残高は、いずれも一般会計、特別会計の合計額

今後の見通し

社会保障関係経費や施設の老朽化対策にかかる経費が増加見込み
これまでは、震災復興事業にかかる市債の償還が順次終了していたため、公債費が年々減少してきましたが、今後は大きな減少は見込めません。
一方で、高齢化の進展に伴い介護にかかる経費の増加が見込まれることや、待機児童の解消等、子育て支援にかかる経費の増加など、社会保障関係経費の増大が想定されます。
また、学校をはじめとする公共施設の老朽化に伴う改修や更新にかかる経費の大幅な増加も見込まれています。
効率的で効果的な行政運営が必要
このように、歳出については今後増加していくことが想定される一方で、歳入については、国の景気動向の先行きに不透明感が根強く残る中、人口減少の影響などを考えると市税収入の大幅な増加は見込めません。
そのため、遊休地の活用による財源確保や、事務の効率化による経費の削減に取り組むなど、効率的で効果的な行政運営ができるよう努めます。

平成30年度の決算の詳細については、市のホームページ(平成30年度決算の概要)をご覧ください。
【問合せ】財政課(0798・35・3414)

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