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2012年1月1日 第1380号

「故郷でのお正月」

西田ひかる(女優・西宮市観光大使)

明けましておめでとうございます。

西宮市の観光大使を務めさせていただいており、昨年から開催されている「西宮まちたび博プレ・みや」の宣伝のお手伝いをさせていただいています。

皆様はどのようなお正月を過ごされていらっしゃるのでしょうか?

家族、親戚が集まるお正月は、私が一年の中でも最も好きな時期です。父の仕事で生後10カ月から13歳までアメリカにいた帰国子女の私ですが、毎年お正月はいつも日本に帰国し、年末年始を過ごしていました。今となっては、大切な思い出であり、その環境をつくってくれていた祖父母、そして両親に感謝の気持ちで一杯です。

お正月の前はまず年末に行われるさまざまな準備です。今でも鮮明に覚えているのが家族総出で行われた餅つきです。土間で火を炊き、餅米を蒸してから餅をつき、干していきます。親戚中に配る分を作るので一日仕事です。その横で子どもたちはつきたてのお餅をきな粉などにまぶして食べるのが、何よりも美味しく「フーフー」しながら食べたものです。また祖父は、とっても器用で、手作りでしめ縄などお正月のお飾りを作ったり、子どもたちが遊ぶ竹馬を作ってくれたことは、今でも昨日のことのように覚えています。

お正月は、叔父叔母、いとこたちが20人以上集まり、お座敷で祖母のお手製のおせちを囲みワイワイ一日中食べていました。本当に楽しかったです。祖母の料理で使う野菜は自分の畑で栽培していました。その野菜を使った煮物は本当に美味しかったです。おぜんざいも大きなお鍋で炊き、小豆の独特な香りは今でも忘れられません。幼少期に海外に長期滞在していた私にとって、今日では失いかけられている昔ながらの家族全員が集まるお正月を体験できたことは、私にとっての心の財産だと思っています。

私には今息子が二人います。

普段から家族で過ごす時間を大事にしようと心掛けていますが、息子たちにもぜひ「思い出となる故郷のお正月」を体験してほしいと思い、両家の田舎の方に子どもを連れて行くようにしています。

主人が幼少時から住んでいた西宮。

結婚してここで暮らすことになったのも何かの縁だと思います。これからもこの西宮市での生活を充実させていきたい思いと、この街が皆様にとってより一層住みやすい、また人が集う場所になるために少しでもお役に立てればと観光大使として活動してまいりますので、応援していただければ嬉しいです。

2012年が皆様にとってより良い一年でありますように願いながら。

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