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【西宮東高等学校・西宮高等学校】ライフサイエンスセミナー高校生対象講座

更新日:2024年1月31日

ページ番号:83909400

※この記事は平成29年度に作成したものです。


西宮市と西宮市ライフサイエンスセミナー運営委員会が毎年実施しているライフサイエンスセミナー高校生対象講座が平成29年(2017年)5月10日に西宮東高等学校で、平成29年(2017年)5月15日に西宮高等学校で実施されました。
今回のテーマは「オートファジーとノーベル賞」。
2016年ノーベル医学・生理学賞を受賞された東京工大の大隅栄誉教授の研究テーマである「オートファジーという機能」の役割と、仮説であったオートファジーという機能の実在を実験事実によって証明するに至る大隅教授の研究への取組みについて武庫川女子大学薬学部吉田雄三名誉教授に分かりやすく解説していただきました。


【オートファジーとは(吉田雄三名誉教授の講座から抜粋)】

オートファジーとは、不要になったタンパク質などの細胞内成分を分解して細胞の維持管理を行う重要な機能であり、分解物をリサイクルすることで、飢餓などに対応する役割を持つ機能である。
また、オートファジーで有害なタンパク質などを取り除くことは、細胞の健全性を保つ様々な機能に関わっていると考えられる。この様な理由で、オートファジーとそれに関連した問題は、現在の生命科学に関わる基礎・応用両分野で最も活発に研究されているテーマのひとつになっている。
大隅教授のノーベル賞受賞は「実験や観察で見つけた事実を大事にして、本質を見逃さない」という研究姿勢が「生命維持の基本に関わる重要な機能の証明」という成果を生み出したことを示すと共に、”出芽酵母の液胞”という、すぐに何かの役に立つ訳ではなく、注目されてもいない対象を解析する基礎研究が、生命機能の本質を解明する重要な役割を果たしていることを示している。


【生徒からの質問】

オートファジーの機構を解明した研究成果やノーベル医学・生理学賞の対象になった理由を聞き、生徒からは
「オートファジーとユビキチン・プロテアソームのそれぞれに自己タンパク質を分解する仕組みがあるが何故2つも同じ機能を持ったものがあるのでしょうか?」
「リソゾームが細胞の中で不要な細胞成分を分解するときに細胞内の正常なものと不要なものをどのようにして見分けているのでしょうか?」
「オートファジーの結果、飢餓状態だとタンパク質が分解されてしまうということだが、これを多細胞生物などで行ったら筋肉が一つぐらい壊れても大丈夫ということはわかるが、出芽酵母のように単細胞生物でそれを行うと生命維持に必要な所まで消えてしまうと思いますがいかがでしょうか?」
「de Duve教授がどのようにして動物細胞内にあるリソゾームを発見されたのでしょうか?」
「オートファジーは飢餓状態ではないときはまったく現象が起きないのでしょうか?」
など吉田雄三名誉教授も「それは面白い質問」「すごく良い質問」と感心されていた様子でした。


西宮市では、一般の方でもライフサイエンスの意義や面白さに触れることができる「西宮市ライフサイエンスセミナー」を毎年秋に開催しております。
このセミナーでは、毎年ひとつのテーマを掲げて、その分野の第一線で活躍されている先生方を講師にお招きし、生命科学の最先端の話題について専門知識のない人にも分かりやすく解説していただいております。
西宮市に在住または在学している高校生・大学生・大学院生・専門学校生は無料で参加できますのでライフサイエンスについて学んでみてはいかがでしょうか?


こちらのページもご覧ください。

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西宮市六湛寺町10-3 西宮市役所本庁舎 6階

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