きのこ講演会「きのこの力で松を元気に」
更新日:2021年2月6日
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11月26日(土曜)にきのこ講演会を開催しました!
夙川河川敷緑地は阪神間有数の松の大木を背景とする桜の名所です。
この特色ある松と桜の景観を維持するため、西宮市では河川敷に発生する菌根菌(きんこんきん)と呼ばれるきのこの仲間を活用した取り組みを進めています。
こうした取り組みについてより多くの方に知って頂くための機会として、毎年きのこ講演会を開催しています。
今年は下記の内容で開催しました。
テーマ:「きのこの力で松を元気に」
日時:平成28年11月26日(土曜) 午後1時30分~3時30分
会場:西宮市役所 東館 8階 大ホール
講師:伊藤 武 先生(元日本樹木医会 京都支部長)
参加費:無料
(主催:西宮市・西宮市きのこクラブОB会)
きのこ講演会の様子
今年のきのこ講演会では、日本三景の一つである天橋立における松の保全について話をして頂きました。
天橋立は「白砂青松」として古くから有名で、約5000本もの松が植えられています。年間約200万人もの観光客が訪れています。
しかし、植栽の密度が高すぎて十分な光が得られず、慢性的に衰弱した樹木が見られることや、落ち葉の堆積などによる土壌の肥沃化(松はやせ地を好む)や人の踏圧など、様々な問題により松の生育環境は悪化している、とのことです。
そこで、天橋立では松の保全の取り組みの一つとして菌根菌(きのこの仲間)を活用しています。
菌根菌は、松の根に付着する菌類で、樹木が根から養分や水分を吸収するのを助けるなどの働きがあります。天橋立では、より多くの菌根菌を根に付着させるため、きのこから資材を作り、土に撒いています。乾燥や潮風の強い、海岸という厳しい環境において、菌根菌の助けを借りることで松は元気に育つことが出来ます。
会場では講演終了時に多くの質問が寄せられ、皆さまの関心の高さが伺えました。
講師の伊藤先生
きのこクラブOB会(市民ボランティア)による展示