西宮神社行こうや。
って、友達からメールが来るんです。だから年が明けるとすぐに、まだ暗い街の中を自転車でよく走りました。年中会ってたはずやのに、新年を迎えてから会う友達は、なんかちょっと初めましてみたいに見えて、照れ臭かったりする。あれ、未だに不思議です。もしかすると一月一日は、恋人も家族も友達も。また今日からはじめまして、よろしくね。の日なのかもしれないですね。
旧国道を真っすぐこぐと、左手には甲子園球場がシーズンを終えて静かに休んでいます。（今年は虎の年。阪神タイガース絶対優勝や！と、私も猛虎しております。）寒さで鼻が赤くなっている友達との会話と言えば、どの番組でカウントダウンした？とか、ガキ使やばかったやんな！紅白見てた？とか。今年の抱負の発表なんかよりも、共通の話で盛り上がるあのいつもの楽しさが、お正月マジックで更に楽しくなるのが好きでした。
一昨年、紅白の出番を終えて楽屋に戻り、携帯を見ると友達から「ガキ使見てる？」とメールが届いていました。なので、「紅白見てた？」と返信。なんかその懐かしいやり取りに、少しホッとしてる自分がいて。これもお正月マジックかな、と思った記憶があります。

西宮神社に着くと、自転車を降りておみくじのある方向へ歩きます。いつもの百円おみくじ。たまにぜいたくして、〝鯛みくじ〟。せーので見ような、って言い合うのって、何歳までなんやろう？きっと私は、今年も言ってるんだろうなと思います。おみくじを楽しんだ後は拝殿へ。小銭あったかな？と、参拝に来る人みんなが財布の中をのぞき込んで、御縁がありますように、の五円玉か。二重に縁がありますように、で二十円なのか、悩んでるように見えます。私もその一人。でも近年は、二重にも三重にも何重にでも、人や地域との縁がありますようにと欲張ってしまう。西宮を出てもうじき七年。西宮しか知らなかった私が、たくさんの場所で歌を歌わせてもらえているのもさまざまな縁があってのこと。だから少し途切れてしまった時間もあったけれど、今年は結ばれますように。

そういえば西宮神社には今、私の絵馬が飾ってあるんです。きっと、西宮に住んでいた頃には名乗れなかった「シンガーソングライター」として絵馬を書かせてもらいました。みなさんの自慢の宮っ子になるべく、これからも精進です。参拝を終えて、帰りは自転車を押しながらゆっくり歩いて帰る。ここでようやく来年の抱負をそれぞれ話し始めます。痩せる！受験頑張る！貯金する！旅行に行く！好きな人に告白する！とか、ほんまにいろんな夢とか希望を西宮の街で話してきたんです。懐かしいけど、きっとこれからもそんな私です。
読んで下さってありがとうございました。年が明けると思い出す、私の宝話でした♡「中華 ひるね」にはいつか入ってみたいと思いながら時がたってしまいました。次こそ。