平成27年度の施政方針を表明
子育て、医療・福祉、防災を強化

機動的な事業推進と持続可能な経営で課題に対応!

今村市長は、3月定例市議会初日に平成27年度の市政運営についての基本的な考え方と重要施策などをまとめた施政方針を表明しました。骨子は次のとおりです。
人口増加に伴う行政課題への取り組みや災害への備え、公共施設の適正な整備・更新、多様化する住民ニーズなど、増大する行政需要に対応していくために、機動的で簡潔な事業推進と合理的で持続可能な経営を行っていきます。
また、本市は本年4月に市制施行90年を迎えます。10年後の市制施行100年に向けて、「文教住宅都市」という誇り高い都市ブランドを、どのように発展させていくのか、新しい発想で経営を始める年度にします。
安心して暮らせる安全なまちへ
安心で安全な暮らしの保障はもっとも基本的な自治体の責務です。
南海トラフ地震や豪雨等による土砂災害については、必要な対策工事の実施を国・県に要望していくとともに、住民による地域防災マップの作成支援や避難訓練などを実施します。また、早期の初動体制の再構築など市職員の防災体制の強化を図るとともに、住民に対し確実な災害情報の発信を行います。
深夜帯における救急医療の充実を図るため、24時間365日医療相談ができる無料電話相談を開設し、深夜帯の小児救急については、伊丹市にある阪神北広域こども急病センターと連携し、受け入れ体制を整備します。
夢はぐくむ育ちと学びのまちへ
次代を担う子供たちの豊かな育ちにつなげるために、小学校の校庭や空き教室などを活用して、放課後などに安全で自由に遊び、学べる居場所づくりを進めます。また、公共施設の中でも学校施設の整備を最優先課題として、予算を優先配分し、老朽校舎の改築や空調設備の整備、学校施設の改修などに取り組みます。
4月からスタートする子ども・子育て支援新制度を着実に推進するとともに、増大する保育ニーズに対しては従来の施設整備に加え、新制度で認可事業となる小規模保育施設等の拡充などにより定員増を図るほか、私立幼稚園での預かり保育の活用を行います。
子育てにかかる保護者の経済的負担をさらに軽減するために、就学前児童の乳幼児等医療費助成制度および私立幼稚園就園奨励助成金について、所得制限を撤廃し、対象外となっていた世帯へ一部助成を実施します。
誇りを持って豊かに暮らせるまちへ
地域のさまざまな課題をより機動的に解決するためには、地域と行政の円滑な連携が不可欠です。地域にとって大きな負担となっている市内の防犯灯の設置や維持管理については、平成27年度末に市の直営にします。
医療や介護を必要とする高齢者が増加する中、住み慣れた地域で安心して暮らし続けるためには、地域包括ケアシステムの構築が必要です。在宅医療と介護の連携や介護サービスの充実に取り組むとともに、生活援助などの住民主体による互助活動の推進を支援します。
阪神間モダニズムの芸術文化の風土、文教住宅都市という都市ブランドの歴史に敬意を払い、“このまちに参加したい”という誇り“シビック・プライド”を養うために、本市の文化・スポーツ・観光分野での事業を見直し、品質の向上に取り組みます。
合理的かつ効率的に経営されるまちへ
公共施設の総量削減や保全整備にかかる費用の節減と財源確保は重要課題であることから、施設の整備計画の策定は、一元的に検討し、優先順位を設けて総合的に進めます。
特に、老朽化や耐震性の課題を抱えた市役所本庁舎周辺の公共施設に関しては、庁舎機能の集約による住民サービスの向上と危機管理機能の強化を図るため、中長期的視点に立った総合的な整備計画の策定に取り組んでいきます。人事・給与制度に関しては、職員の採用戦略の見直しに着手するほか、給与制度の総合的見直しを実施します。また、各分野における民間でも実施可能な事業については、業務執行体制の在り方など引き続き見直しを進めます。

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平成27年度の主な事業と施策

現在、下記事業を含む平成27年度予算案が3月定例市議会で審議されています。
問合せは政策推進課(0798・35・3427)へ。

子供の健全な育ちと学びをサポートします

就学前の子供たちには
保育所待機児童の解消を目指します
  • 民間保育所、小規模保育施設等の整備により、平成27年4月に349人の定員増、さらに、平成28年4月に向け、330人の定員増
保育の質の向上を目指します
  • 障害のある児童の入所する保育所において、保育士の配置を3対1から2対1に見直す。また、保育所等への保健師や保育指導員による巡回指導体制を強化
子育てひろば(親子の居場所)を増やします
子育てにかかる負担をさらに軽減します

  • 国が示す標準世帯で年収640万円以上の所得階層を対象に3歳未満児の保育所保育料を値下げ
  • 私立幼稚園就園奨励助成金および就学前児童の乳幼児等医療費助成制度の所得制限を撤廃(改正に伴う対象世帯へ一部助成)
  • 妊婦健康診査の費用助成額を7万2290円から血液検査2回分を増やし8万2000円に増額
児童生徒には
学校施設の整備・改修を行います
  • 高木小学校の過大規模を解消するために平成28年度開校を目指し、高木北小学校の整備を継続
  • 南甲子園・上甲子園小学校校舎を耐震化するために増改築を継続
  • 老朽化の進む香櫨園小学校、西宮養護学校の増改築に向けた基本計画などを策定
  • 学校トイレの改修・洋式化の設計に着手し、小学校普通教室空調設備を整備
給食の食物アレルギー対策に取り組みます
  • 学校給食の献立作成からアレルゲン情報の管理まで一括したシステムを構築し、平成28年度から運用
各学校の課題解決に取り組みます
  • 学校における諸課題への対応のため、スクールサポーター2人の増員と、学校を巡回する教育相談員を3人配置
放課後の子供の居場所を作ります
  • 子供の豊かな育ちにつなげるため、小学校の校庭や空き教室などを活用した子供の遊び場や、学びの場づくりを校区ごとに順次導入。平成27年度は3校でモデル実施

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医療環境を改善し、福祉も充実させます

深夜帯の救急医療体制を充実させます
  • 全ての年代の人が利用できる24時間365日対応の無料電話医療相談を開始
  • 伊丹市にある阪神北広域こども急病センターにおいて、西宮の子供たちの受け入れ体制を整備
阪神北広域こども急病センター(伊丹市昆陽池2丁目10番地)
市立こども未来センターを9月に開所します
  • わかば園と教育委員会スクーリングサポートセンターを高畑町に移転・再編。診療・リハビリ体制の充実を図るとともに、福祉と教育が連携した切れ目のない支援を実施
こども未来センター(西宮市高畑町20番10(地番))
高齢者の地域包括ケア体制の構築を目指します
  • 在宅医療と介護の連携を推進する在宅療養相談支援センターを設置
  • 見守りや買い物などの生活援助を必要とする高齢者に対して、住民主体の互助活動をプロデュースする生活支援コーディネーターを配置
低所得の高齢者の介護保険料を軽減します

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防災・減災に努めます

局地的な集中豪雨による浸水被害を減らします
  • 大幅に予算を増額し、時間雨量55ミリに耐える下水管や貯留施設の整備を推進
南海トラフ巨大地震に備えます
  • 非常用物資備蓄を1日分から3日分に増強し、備蓄倉庫2カ所を増設
  • 緊急告知ラジオ1000台について購入費を補助
  • 障害者や一人暮らしの高齢者などの災害時要援護者を日頃から見守り、災害時には可能な範囲で避難できるような地域共助の仕組みづくりを支援
土砂災害に備えます
  • 北部地域の土砂災害警戒区域内の指定避難所(生瀬小学校および名塩小学校)の安全な利用方法を検討
  • 地域防災マップの作成支援や避難訓練を実施
消防訓練施設を整備します

  • 複雑・多様化する災害事案に対応するため、総合的な訓練や疑似体験が可能な施設整備の計画づくりに着手

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公共施設マネジメントを引き続き推進します

公共施設の長寿命化や有効利用、再配置・機能再編、未利用地の活用・売却により、財政負担を軽減し、市民サービスを向上

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平成27年度の一般会計予算は 1747億5034万円
前年度より69億1005万円増、子供にかかる政策に重点配分!

※内訳は表・グラフのとおり。
現在開会中の3月定例市議会で審議中
平成27年度予算案の内訳
区分 予算額 前年度比
一般会計 1747億5034万円 4.1%増
特別会計 911億890万円 4.0%増
企業会計 450億6464万円 11.8%減
合計 3109億2388万円 1.4%増
グラフ:一般会計 総額1747億5034万円の内訳
歳出
平成27年度 平成26年度
民生費 750億8291万円(43.0%) 720億4630万円(42.9%)
教育費 256億2848万円(14.7%) 202億9万円(12.0%)
公債費 185億4997万円(10.6%) 192億 813万円(11.4%)
土木費 173億4495万円(9.9%) 179億2754万円(10.7%)
総務費 159億7186万円(9.1%) 141億6582万円(8.4%)
衛生費 146億3784万円(8.4%) 156億1723万円(9.3%)
消防費 50億7902万円(2.9%) 63億2016万円(3.8%)
その他 24億5531万円(1.4%) 23億5502万円(1.5%)
《主な項目の説明》
  • 民生費…福祉の充実に
  • 教育費…学校教育や社会教育の充実に
  • 公債費…借金の返済に
  • 土木費…道路や公園の維持管理等に
  • 総務費…文化振興や広報に
  • 衛生費…保健医療や清掃事業に
歳入
平成27年度 平成26年度
市税 844億8809万円(48.4%) 837億 470万円(49.9%)
国県支出金 399億2303万円(22.8%) 371億3013万円(22.1%)
市債 145億4660万円(8.3%) 130億5200万円(7.8%)
譲与税・交付金 96億6830万円(5.5%) 67億7530万円(4.1%)
使用料・手数料・分担金・負担金 88億3004万円(5.1%) 87億2284万円(5.2%)
繰入金 65億2277万円(3.7%) 38億1228万円(2.3%)
諸収入 55億2511万円(3.2%) 61億1901万円(3.6%)
地方交付税 45億200万円(2.6%) 77億8600万円(4.6%)
その他 7億4440万円(0.4%) 7億3803万円(0.4%)

一般会計予算の特徴

  • 民生費では、子ども・子育て支援新制度への移行や保育所待機児童対策、公立保育所耐震化事業など児童福祉費が約27億円の増額
  • 教育費では、小学校の新設や増改築事業、空調設備の整備など学校施設の環境改善により小学校費が約52億円の増額
【問合せ】財政課(0798・35・3414)

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