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2012年7月10日 第1392号

美しい都市景観の形成へ

西宮市は緑豊かな六甲山系や海辺の自然景観に加えて、歴史ある貴重な建築物などのさまざまな景観資源に恵まれた都市です。
市はこのような貴重な景観を「まもり、つくり、育てる」ため、昭和63年から「都市景観条例」を施行し、景観行政に取り組んできました。
このたび、平成23年に景観重点地区に指定した「甲陽園目神山地区」が24年度の都市景観大賞「都市空間部門」(国土交通大臣賞)を受賞しました。
問合せは景観まちづくり課(0798・35・3526)へ。

調和のとれた美しいまちへ

市は、平成20年の中核市への移行を機に景観行政団体となり、景観法を活用した効果的な施策が実施できるようになりました。
これを受け、21年には市内全域を景観計画区域に指定し、自然や周辺の景観と調和のとれた美しいまちなみを目指して、「良好な景観の形成に関する方針」や「行為の制限」などを景観計画に定め、景観行政に取り組んできました。
具体的には、大きな建築物などが周辺の景観との調和を乱すことのないように、一定規模以上の建築物の建築などに対して、計画の届け出を義務付けています。
提出された計画について、建築物の外壁などの色彩や道路沿いの緑化などについて審査し、基準や指針にそぐわない場合、助言・指導などを行うことで美しいまちなみの形成を図っています。

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さまざまな啓発活動

市は、景観についての興味や関心を持ってもらうため、「西宮まちなみ発見クラブ」活動を推進しています。
このクラブでは、市民の皆さんの活動報告を兼ねたフォーラムなど、自主的にさまざまなイベントの企画・運営を行っています。
また、その他の教育・啓発活動として、景観をテーマとした市内高校への出前講座の開催も行っています。

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甲陽園目神山地区が都市景観大賞を受賞

自然の風景に溶け込む甲陽園目神山地区
自然の風景に溶け込む甲陽園目神山地区(甲陽園目神山地区まちづくり協議会・田中賢治さん提供)
甲陽園目神山地区まちづくり協議会会長・赫勲男さんと河野市長
都市景観大賞受賞の喜びを分かち合う
甲陽園目神山地区
まちづくり協議会会長・赫勲男さん=写真左
と河野市長=写真右
甲陽園目神山地区は、甲山の南斜面に位置する緑豊かな住宅地です。
近年、宅地化による樹木の伐採などで、良好な住環境の悪化が懸念されるようになりました。
「これまで築いてきた緑豊かなまちなみを守りたい」。こうした思いから平成12年に、地元住民によるまちづくり協議会が設立されました。
20年には、地元のルールである「みどりのガイドライン」を作成し、現況の自然を大切にすることを基本に、敷地内の緑化を促し、まちなみの維持、形成に努めてきました。
市は23年10月、まちづくり協議会の要望を受け、同地区を市内で最初の景観重点地区に指定しました。
地区内の建築などについて独自の色彩や緑化の基準を設け、小規模工事でも市に届け出てもらうことで、独自の特色を生かした景観形成に取り組んできました。
まちづくり協議会と本市のこのような取り組みが評価され、このたび都市景観大賞「都市空間部門」(国土交通大臣賞)を受賞しました。

※今秋に受賞記念シンポジウムを開催予定

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都市景観形成建築物等を指定



市は、都市景観の形成を図るうえで、特に重要な価値があると認められる建築物などを都市景観形成建築物に指定しています。
指定された建築物は、現状を保全するための計画が定められ、これに基づき維持管理されています。
これまでに夙川カトリック教会=左写真や関西学院大学の図書館=右写真など、11件を指定しています。

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