西宮市生涯学習推進計画 令和3年度から令和12年度 学び つながり ささえあうまち 〜文教住宅都市 にしのみや〜 西宮市 はじめに 〜生涯にわたり学び続け、よりよい西宮のまちをつくろう〜 このたび、本市の状況や社会の環境が大きく変化したことを踏まえ、平成12年に策定した「西宮市生涯学習推進計画」を、大幅に改定いたしました。 人生100年時代の到来が予測され、経済も人口規模も右肩上がりが常識であった時代から、新たな時代に突入しています。インターネットの普及による情報化も、光の面とその陰の部分が新たな課題をもたらしています。地域社会の中には、その変化の中で埋もれてしまいかねない人々が、誰からも手を差し伸べられることなく息をひそめて暮らしているかもしれません。 その一方で、市民の間の課題を解決するために自発的に立ち上がろうとする人々の動きも見られます。子供食堂、介護を担う家族のつどい場などは、その代表的なものです。 これらを俯瞰すれば、従来型の地域社会のあり方が曲がり角を迎えながらも、気持ちのある市民の輪によって新たな地域力が芽生え、育ちつつある状況であると言えます。行政の役割は、そうした状況に適切に手を差し伸べ、つなぐことにあると考えます。 平成7年1月に発生した阪神淡路大震災の助け合いでは、がれきの中から救い出された人の8割から9割が自衛隊や市役所ではなく共助=地域住民の手によるものであったと言われています。そして、復興のプロセスにおいて、地域のつながり、支え合いの大切さを私たちは身をもって経験しました。 本市は、昭和38年に文教住宅都市宣言を行い、市民の総意として、自然環境を大切にする、教育の盛んなまちづくりに取り組む姿勢を明らかにしました。これまで、学校教育と社会教育の振興に着実に取り組んできたことを自負していますが、それに加え、今後は、市民が学びを通じてつながり、そのことが地域を活性化し、よりよいまちづくりに繋がる「学びと活動の好循環」を生む社会のあり方を、市を挙げて目指していく必要があります。今回の生涯学習推進計画は、そうした思いで策定しました。 市民一人ひとりが、生涯にわたり学び続け、幸せを実感できるよりよい西宮の実現に向けて、市民の皆様をはじめ、各種団体、関係機関のほか、民間部門とも連携・協働して、積極的に本計画の推進に取り組んでまいります。 この計画の策定にあたり、貴重なご意見やご協力をいただきました多くの皆様に心から御礼申し上げます。今後も一層のご支援・ご協力をお願い申し上げます。 令和3年(2021年)4月 西宮市生涯学習推進本部長 西宮市長 石井 登志郎 目次 第1章.計画の策定にあたって…1 1.計画策定の趣旨…1 2.生涯学習の基本的な考え方…2 3.計画の位置づけと期間…5 第2章.本市の目指す生涯学習施策の基本的な考え方…6 1.目指す将来像…6 2.基本視点…7 3.基本方針…8 4.これまでの本市の生涯学習施策…9 5.本市の生涯学習推進の課題と対応の方向…10 第3章.施策の展開…14 施策体系…14 基本方針1:多様な学びの機会の提供…15 基本方針2:誰もが参加できる学びの環境づくり…23 基本方針3:つながりささえあう学習の促進…29 基本方針4:生涯学習を通じた地域づくり・まちづくり…33 第4章.計画の推進体制…44 1.推進体制の整備…44 2.計画の進捗管理…45 資料編…46 1.西宮市生涯学習推進計画の策定経過…46 2.西宮市生涯学習推進本部会議等…47 3.西宮市教育委員会会議…47 4.各種調査…47 5.パブリックコメントの実施…47 6.西宮市生涯学習関連施設一覧…48 7.関係条例等…49