西宮市新病院基本計画を策定
医療の充実目指して さらに効率的な経営を推進

市は、医療面での「あんぜん・あんしん」のさらなる充実を目指して、市立中央病院の移転整備や経営健全化の取り組みなどを定めた「西宮市新病院基本計画」を策定しました。
今後、予算などについて議会での承認を得たうえで、具体的な事業に着手します。
問合せは市立中央病院経営企画課(0798・64・1515)へ。

平成29年度の開院を目指す
新病院の概要

市は、平成23年の「中央病院移転整備等検討委員会」からの答申(「中央病院の今後の方向性について」)を受け、中央病院の今後の在り方と経営健全化の方策を検討してきました。
このたび、昨年策定した「新病院基本構想」を具体化するものとして、「西宮市新病院基本計画」を策定しました。
同計画では、平成29年度中の開院を目指して、現在の市立中央病院(林田町)をアサヒビール西宮工場跡地(津門大塚町)へ移転・新築する計画を立てています。
また、その前提となる経営健全化についての計画も併せて定めました。
新病院の敷地面積は1万平方メートル、事業費は、用地取得費用を含め、総額約121億円を予定しており、財源の一部として、国の交付金や現病院の土地の対価を充当します。
診療機能として、現在、開院時に開設を予定している診療科は、内科、外科、整形外科、小児科、皮膚科、泌尿器科、放射線科、麻酔科で、病床数は、257床となっています。
移転整備後の新病院で重点的に取り組む項目は下記のとおりです。
新病院基本計画とその概要版は、中央病院のホームページ(http://www.hospital-nishinomiya.jp/)に掲載しています。

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新病院で重点的に取り組む項目

(1)救急医療
2次救急(注)の体制を強化します。
特に、小児科2次救急については、万全な体制を構築するため、夜間の対応日を増やします。

(注)2次救急…入院や手術などが必要な患者(生命に緊急の危険がある患者を除く)に対する救急医療

(2)がん診療
県指定のがん診療連携拠点病院として、多くのがん患者が地域の中で安心して治療に臨んでもらえる地域完結型医療を推進します。
また、治療のみならず、治癒が困難となった患者などの生活の質を高めるため、緩和ケア病棟を設け、対応を強化していきます。
(3)災害・広域的呼吸器感染症への対応
大規模な災害や事故が発生した場合には、ほかの医療機関と連携して医療の拠点としての役割を果たします。
また、新型インフルエンザなどの呼吸器感染症への対応を強化します。

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さらなる経営健全化へ

新病院が医療機能を強化し、安定的に医療を提供するためには、これまでの赤字体質から脱却する必要があります。
これまでも、高度医療への取り組みなどにより、診療単価の増を図りました。
また、医療機器、診療材料の購入費の圧縮により、経費の削減にも取り組みました。
その結果、平成24年度には前年度よりも経常収支が約1億4000万円改善しました。
今後は、より抜本的な改革を含め、次のように取り組み、経営の健全化を図ります
(1) 経営体制の改革
これまでの中央病院は、「行政」の一部として運営してきたため、柔軟性や機動性の面で強い制約を受けていましたが、今後は「地方公営企業」としての独立性を高め、効率的な経営を行います。
また、医療・経営に精通した事業管理者を置き、そのもとで経営を行います。
(2) 経費の削減
他の公立病院に比べて高いことが批判されてきた病院職員の給与水準の適正化などにより、経費の削減を図ります。
(3) 収益の向上
次の取り組みにより、さらなる収益の向上を図ります。
  • 移転整備による医療機能の向上に伴い、高度医療への取り組みを一層強化します
  • 手厚い看護体制(患者7人に対して看護師を1人配置)への移行などにより、医療の質を向上します
  • 医療の提供にはマンパワーが不可欠です。看護師の2交代制勤務の導入や研修制度の充実など、魅力ある職場作りを行い、人材確保に努めることにより、今後の安定した経営と収益の向上を目指します

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