とっとこ文化財 今回は…岡本家文書

このコーナーでは、西宮にある文化財を紹介します

尼崎藩大庄屋実録

写真:岡本家文書

江戸時代の尼崎藩大庄屋を勤めた豪農・岡本家(瓦木地区)。大庄屋とは、複数の村の庄屋を束ねた村役人のことをいいます。

岡本家には、江戸時代初頭から明治までの約300年間の行政文書や農業経営状況、日常生活の様子などが細かく書き留められた古文書などが約10万点ほど保存されています。長年にわたり蓄積保存されているため全国的にも有名で貴重な史料です。

文書は、全て市の指定文化財となっており、日常用務を書き留めた「大庄屋日記」、藩政の様子が分かる「諸事御用向留帳」、農業経営簿の「萬覚帳」などがあります。また、日記の中身の大事な項目を書き出した「旧記調」という文書があり、どこに何が書き記してあるか分かるようになっています。税金の徴収や人口の把握、通行証の発行など地方行政に関わることから、米の作付け時期や十日えびすに参拝したこと、極楽寺のお坊さんにそば切りをごちそうしたことなど日常生活の記録や出来事、思い出まで記録されています。筆遣いからは、書いた人の心情なども感じられ、非常に興味深いものとなっています。

※岡本家文書の一部は、複写本が発行されており、中央図書館と情報公開課(市役所東館8階)で見ることができます

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