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2012年3月25日 第1385号

一人で悩まず相談を 困ったときは消費生活センターへ

消費生活センターでは、専門の相談員が暮らしのトラブルについて、相談者が自主的に問題を解決できるようアドバイスや情報提供をしています。
今回は、開運ブレスレットの購入をきっかけに次々と開運商品を売りつける悪質な手口などを紹介します。
また、消費生活センターをより利用しやすくなるようにリニューアルしました。気軽にお立ち寄りください。
問合せは消費生活センター(0798・69・3156)へ。

最近増えてます! 開運商品の購入でトラブル

相談事例
雑誌広告に掲載されていた開運ブレスレットを電話で申し込んだ。
その後ブレスレットが届き、身に付ける前に悩みや願いを書き、顔写真を添付して送るようにとの手紙が同封されていた。
悩みを書き、顔写真を添えて送った。
数日後、業者から「写真から霊視をしたら、病気や仕事がうまくいかないのは悪霊がついているからだ。
除霊には30万円が必要」と言うので入金した。
その後、除霊時に使用したという石と数珠、契約書が送られてきた。
業者から「石や数珠は悪霊がついているのですぐに川に流すように」と指示があり従った。
翌日、「除霊効果を高めるため気功師の力も必要」と言われ、さらに30万円請求され支払った。
しかし、病気も良くならないし仕事も見つからない。
話が違うので返金してほしい。
勧誘の典型的な手口については下をご覧ください。
【開運商品の購入をきかっけとした勧誘の典型的な手口】
  1. 雑誌広告などを見て、開運ブレスレットや数珠をハガキなどで申し込む
  2. 商品に同封されていた手紙に、使い方を説明するので電話をかけるよう書いてあり、指示に従う
  3. 電話で話してるうちに、業者に悩みを打ち明ける
  4. 「あなたには自殺する運気がある」「霊がついている」などと言われて、運気を改善するために新たな開運商品を次々と勧誘される
「霊石を買わないと自殺しますよ」「悪い霊がついてるので除霊しないといけません」

《注意点》

  • 商品の購入後、電話などで消費者の悩みなどを具体的に聞き出し、「祈祷をしないと不幸になる」「子どもが交通事故に遭ってもよいのか」など脅迫まがいなことを言って、新たな開運商品の契約を迫る悪質な手口もみられます
  • 返金についても、広告には「効果が感じられない場合は返金します」と記載があり、返金を申し出ても「もう1カ月様子を見ましょう」などの理由をつけて、返金に応じないことも報告されています。また、購入した商品を破棄させ、クーリング・オフをしにくく仕向けたりもしています
アドバイス

(1)雑誌などを見て、自ら業者に申し込んだ開運ブレスレットや数珠の契約は通信販売であるため、クーリング・オフ制度の適用はないと考えられます。
しかし、その後電話で勧誘された商品・祈祷については、特定商取引法上の電話勧誘販売に該当する可能性が高く、契約から8日以内であればクーリング・オフの申し出ができます。
契約書面が交付されていない場合は、8日目以降でも可能です。
また、「商品を破棄してしまったので応じられない」と言われても、業者の指示に従って破棄したことを指摘し、返金を求めることができます。

(2)開運ブレスレット等の購入をきっかけに、不安をあおられて開運商品を次々と勧誘されたり、業者が解約に応じないなどトラブルにあった場合は、消費生活センターに相談を。
高額な契約をしても開運したり幸せにならないことを理解しましょう。

(3)勧誘を断ると、「子どもがどうなっても知らない」など脅迫まがいの態度に出ることがあります。
恐怖を感じる場合は、警察にも相談しましょう。

《書面によるクーリング・オフの書き方》
書面に下記のとおり記入してください。契約者の住所・氏名を忘れずに記入のうえ特定記録郵便で送ります。


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ペットのインターネット取引 購入する前にしっかり確認

相談事例

事例1

インターネットで約30万円の子犬を購入し、事業者から空輸で送られてきた。
しかし、届いた晩に下痢をしたので病院に連れて行くと入院となった。
事業者に連絡すると、「空輸で送り返すように」と言われたが、弱った子犬をまた空輸したらかわいそうだと思い断った。
子犬は、その日のうちに亡くなってしまった。
事業者から、代金は返すと言われたが、治療費5万円も負担してほしい。

事例2

個人事業主のサイトで紹介されていたチワワの写真が気に入ったので、前払いで6万5000円を支払った。
航空貨物便で届いた子犬を空港に受け取りに行ったが、写真と比較すると明らかに顔が違い、かわいくなかった。
業者に「写真の子犬とは顔が違う」と苦情を伝えたが、写真の子犬に間違いないと言われている。
子犬は健康であり、毛色や性別、月齢は注文通りだが、返金してほしい。
主な問題点
インターネット取引でペットを購入した場合、引き渡し後に「すぐ死んでしまった」などのトラブルがよくあります。
輸送方法は空輸や宅配便が一般的で、動物にとっては負担が大きく、長時間の輸送で弱ってしまうことがあります。
事例2のように「写真と顔が違う」などイメージ違いのトラブルも生じがちです。
また、代金を先に支払ったのに、「子犬が送られて来ない」などの契約不履行のトラブルも多く寄せられています。
このようにペットのインターネット取引では、対面での説明がないことや動物の健康状態が直接確認できないことから生じるトラブルが目立ちます。
事業者と連絡が取れなくなった場合には、消費者は大きなリスクを負います。
アドバイス

(1)ペットのインターネット取引は、輸送によるペットへの負担などから健康状態のトラブルが生じる傾向にあります。
また、ペットが届かないなど契約が適切に履行されない場合、トラブルの解決が困難といった特徴があります。
こういった大きなリスクを認識し、よく検討してから慎重に契約しましょう。

(2)ペットは生き物であり、健康状態、大きさや毛の色などは異なります。
そのため、対面で説明を受け、実際に確認をして購入しましょう。
確認が難しい場合は、頻繁に事業者と連絡を取り、最新のペットの状態を動画で送ってもらうなどして確認しましょう。
写真やメールだけでの購入は避けましょう。

(3)取引相手が動物愛護管理法で登録業者に義務付けられている「標識」をインターネット上に掲示しているかを必ず確認してください。
また、重要事項説明書の交付だけでなく、ペットの健康状態や性格、飼育方法などを詳細に説明してくれるなど信頼できる事業者を選びましょう。

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消費生活センター リニューアル!

リニューアルした消費生活センター
このたび、消費生活センターをリニューアルしました。
センター入口にモニターを新設し、最新の消費者情報をお知らせできるようになりました。
さらに会議室の音響設備を一新し、会議などの大人数での利用がより便利になりました。
また、暮らしに役立つさまざまな書籍やパンフレット・DVDなどがありますので、ぜひ気軽にお立ち寄りください。

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