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西宮湯川記念事業

第19回 西宮湯川記念賞受賞者

更新日:
2017年1月25日
ID:
26568

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古崎昭先生贈呈式年月日 2004年(平成16年)10月27日

〔受賞者〕
 古崎 昭(ふるさき あきら)
  理化学研究所 中央研究所 物性理論研究室主任研究員


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  受賞研究  
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 「相互作用する一次元電子系における電気伝導の研究」

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  受賞理由  
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金属のような三次元電子系は、個々の電子の励起を用いて記述できるフェルミ流体として振る舞うのに対し、一次元的電子系では相互作用の効果が強く、その性質は電荷とスピンの自由度が実効的に分離した集団運動によって支配される。

このことはすでに1950年に朝永振一郎氏が指摘しており、相互作用する一次元電子系は朝永-ラッティンジャー流体と呼ばれている。しかし、このような一次元特有の量子状態が実験的にどのように観測されるかは、最近まで十分理解されていなかった。

古崎昭氏は、永長直人氏との一連の共同研究において、朝永-ラッティンジャー流体における量子不純物の問題を考察し、一次元電子系における局所的な電子相関効果の重要性を世界に先駆けて示し、この方面の活発な研究の口火を切った。

これら古崎氏達の理論研究により、朝永-ラッティンジャー流体の特性を実験的に明確に示すことが可能となった。実際、古崎氏達が予言したトンネルコンダクタンスの電圧・温度依存性の測定によって、分数量子ホール系の端状態、半導体量子細線、カーボンナノチューブなどが、朝永-ラッティンジャー流体として振る舞うことが確認された。

古崎氏にはこの他にも多くの優れた業績があり、この分野における研究を世界的にリードしている。
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