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西宮湯川記念事業

第15回 西宮湯川記念賞受賞者

更新日:
2017年1月25日
ID:
26564

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石橋延幸先生贈呈式年月日 2000年(平成12年)11月2日

〔受賞者〕
 石橋 延幸(いしばし のぶゆき)
  高エネルギー加速器研究機構 助教授

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  受賞研究  
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 「境界を持つ共形場の理論および行列模型による構成的超弦理論の研究」

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  受賞理由  
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超弦(スーパーストリング)理論は、重力まで含めた自然界の全ての力と全ての物質場を統一的に記述する「究極の理論」であると期待されており、近年活発な研究によりますますその豊富な理論内容が明らかになってきている。

石橋延幸氏は、1980年代の末、開いた弦の世界面に対応する「境界を持つ2次元面」の上で矛盾のない共形場の理論を構成する方法として、「境界状態」を解くという見通しの良い定式化を提唱し、広汎な共形場理論を与えることに成功した。

この状態は今日「石橋状態」と呼ばれ、低次元物性系への応用のみならず、最近の弦理論の展開において開いた弦が重要な役割をする中で多くの応用を見出し、ますますその重要性が再認識されてきている。

石橋氏はさらに最近、川合光、北沢良久、土谷麻人の三氏とともに、超弦理論を摂動論によらずに構成的に定義する全く斬新な理論を提唱した。

今日「IKKT模型」あるいは「IIB行列模型」と呼ばれるこの理論は、著者達の研究により超弦理論としての種々な無矛盾性が確認されており、超弦の多体系を記述する非摂動論的・構成的理論を与えたものとしてすでに世界的に高く評価されている。
この理論によって、時空の次元や自然界のゲージ対称性、物質の世代数といった基本的諸問題が現実に計算可能な物理量として議論できる可能性が開かれた、という点も特筆に値する。
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