生涯学習

西宮湯川記念事業

第14回 西宮湯川記念賞受賞者

更新日:
2017年1月25日
ID:
26563

印刷

小形正男先生贈呈式年月日 1998年(平成10年)11月5日

〔受賞者〕
 小形 正男(おがた まさお)
  東京大学大学院総合文化研究科 助教授

----------------
  受賞研究  
----------------
 「一次元強相間電子系の研究」

----------------
  受賞理由  
----------------
現代の技術を支える半導体の機能を支配しているのが、その中を動く電子の振舞いであります。
多くの場合、電子は互いに独立に運動すると仮定したバンド理論がこれを見事に記述しています。

しかし中には、電子間の相互作用が重要な役割を果たす強相関電子系と称される物体もあります。その典型的な例が、近年、理論物理学の大きな挑戦課題となっている「高温超伝導」です。

小形正男氏は、1次元における強相関電子系の究明に重要な貢献をされました。相互作用が強い極限での1次元ハバート模型の厳密な波動関数を見出し、そこでは完全にスピンと電荷が分離していることを示し、それを用いて相関関数を初めて求め、厳密解と朝永・ラッティンジャー液体との関係を明らかにし、その後に発展する「共形場理論」に影響を与えました。

さらに、小形氏は「高温超伝導」の有力なモデルである「t-Jモデル」の1次元版に対する解析的、数値的研究により、この系の相図をほぼ完全に解明しました。

このモデルの研究は現実の2次元系にも展開されており、小形氏が「高温超伝導」の研究に与えた貢献は高く評価できます。
ダウンロードdownload

ページのトップへ