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西宮湯川記念事業

第11回 西宮湯川記念賞受賞者

更新日:
2017年1月25日
ID:
26558

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岡田安弘・山口昌弘先生贈呈式年月日 1996年(平成8年)11月9日

〔受賞者〕
 岡田 安弘(おかだ やすひろ)
  高エネルギー物理学研究所 助教授

 山口 昌弘(やまぐち まさひろ)
  東北大学大学院理学研究科 助教授

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  受賞研究  
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 「強相関電子系のゲージ場理論」

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  受賞理由  
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素粒子の標準理論は、近年のトップクォークの発見と精密な加速器実験データとの比較により、確立された基礎法則となった。しかし、そのゲージ対称性の起源に関わる自発的対称性の破れの詳細な機構は、その担い手と考えられているヒッグス粒子がまだ見つかっていないこともあって、不明である。

標準理論の背後にあるより深い究極の法則として、多くの研究者が探求しつつある大統一理論とスーパーストリング理論においては、ボーズ粒子とフェルミ粒子に関する超対称性が重要な役割を果たすことが、理論的に予測されている。超対称性の存在はまた、最近の強弱結合定数の精密データにより、実験的にも支持される根拠を得た。

岡田安弘氏と山口昌弘氏は、柳田勉教授とともに、最も簡単かつ基本的な超対称性理論においてヒッグス粒子の質量に関する重要な成果を世界にさきがけて発表し、国際的に高い評価を得た。

すなわち、ヒッグス粒子の質量上限は、Z粒子の質量以下と従来考えられていたが、トップクォークの質量が大きいことを考慮すると大幅な修正が必要であり、約100-200GeVになることを、有効ポテンシャルとくりこみ群を用いた研究によって示した。

この研究は、ヒッグス粒子探索を最大目標とする高エネルギー物理学の次期の加速器計画の変更をせまるとともに、標準超対称性理論の妥当性を検証する重要なポイントを示すことにより、素粒子理論のその後の研究の方向に画期的なインパクトを与えた。
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