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西宮湯川記念事業

第5回 西宮湯川記念賞受賞者

更新日:
2017年1月25日
ID:
26550

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加藤光裕・小川格先生贈呈式年月日 1990年(平成2年)10月27日

〔受賞者〕5周年記念により、受賞件数2件
  加藤 光裕 氏(かとう みつひろ)
   高エネルギー物理学研究所物理研究部物理 第1研究系助手

  小川 格 氏(おがわ かく)
   東京大学理学部 助手

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  受賞研究  
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 「弦理論の共変的量子化」

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  受賞理由  
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弦理論は重力を含む素粒子の“究極”の統一理論として最も有望視されている模型であり、現在世界的に精力的な研究が続けられている。

加藤・小川両氏は、ゲージ場の共変的量子化の手法であるBRST形式と呼ばれる演算子法を弦理論に適用することによって、このメカニズムを明確な形(BRST生成子のべき零性の破れとその回復)に表現することに成功し、弦理論の共変的定式化への新しい道を開いた。

この共変的量子化法は、最近の弦理論の急速な発展の中で、その基本的な重要性が認識されている。
特に、この方法に基づく弦の共変的量子場の理論の構成に関して、注目すべき新展開がなされ、この方面の弦理論の発展に大きな貢献をなし、国際的にも高く評価されている。


中村卓史先生〔受賞者〕
  中村 卓史 氏(なかむら たかし)
   京都大学基礎物理学研究所 教授

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  受賞研究  
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 「数値的一般相対論」

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  受賞理由  
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宇宙の運動を基本的に支配している力は重力である。宇宙物理学的に興味深い激しい天体現象は重力の強い系である。
星がその進化の最後に超新星を起こし、中性子星やブラックホールが形成される現象などはその例である。

これらの現象を解明するには、すべてを一般相対論的に取り扱わなければならない。しかし非線形テンシル偏微分方程式であるアインシュタイン方程式を、このような複雑な系で解析的に計算することはおよそ不可能である。

中村氏はこの10年、電子計算機を駆使して数値的にそれを解き、従来不可能であったこのような現象の定量的な研究を進めてきた。今日このような方法は「数値的一般相対論」(Numerical Relativity)と呼ばれているが、中村氏はこの分野の形成に絶大な貢献をなし、世界的にも高く評価されている。
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